2022.10.22

ホーム開幕戦で決勝弾を沈めたウィザーズのビール「最後まで集中し続けた結果だ」

ウィザーズを開幕2連勝へ導いたビール[写真]=Getty Images
バスケ情報専門サイト

「今、みんなが楽しみながらプレーしている。一丸となって、大きな目標へ向かって戦っている」

 10月22日(現地時間21日、日付は以下同)にホームのキャピタル・ワン・アリーナで行われたシカゴ・ブルズ戦。ワシントン・ウィザーズは試合時間残り31.5秒にデマー・デローザンのダンクで100-100の同点に追いつかれた。

 そこでチームを救ったのが、エースのブラッドリー・ビール。「自分に言い聞かせたんだ。何がなんでもショットを打つ、それを決めてやるとね。最後まで集中し続けた結果だ」と試合後に語った男は、残り7.4秒に決勝弾となるショットを放り込み、102-100の劇的勝利へと導いた。

 もっとも、試合の結末は最後の最後まで分からなかった。ブルズはタイムアウト後に逆転をかけたショットをデローザンへ託したからだ。昨シーズン、デローザンはこのアリーナで左コーナーからコーリー・キスパートとビールを交わしてブザービーターとなる逆転3ポイントシュートを決めていたのだから当然だろう。

 これにはビールも「決まると思ったね(笑) いいショットだった。ディーボ(デローザン)はたくさんスリーを打つ選手じゃないけど、打つと決まることが多い。昨シーズンもここで(逆転となる)コーナースリーを決められたからね。D.C.(でプレーするの)が好きなようだ」と切り出し、「でもAG(アンソニー・ギル)がいいディフェンスをしていた。デローザンのシュートを難しくしてくれたよ。でも最後はヒヤッとした(笑)」と振り返っていた。

 ギルは残り残り約1分にビールのレイアップをアシストするなど、試合終盤に攻防両面でカギとなるプレーを成功させたと言えるだろう。

 この日のウィザーズはカイル・クーズマが26得点6リバウンド、ビールが19得点8アシスト2ブロック、クリスタプス・ポルジンギスが14得点2ブロックと、3本柱がけん引。フィールドゴール試投数もクーズマが16本、ビールが14本、ポルジンギスが13本とバランスがよく、チーム全体で26アシストを記録。ビールは「誤解しないでほしいのは、僕は求められれば今でも30、40、50得点だって奪えるということ。僕には得点できる選手やプレーメークもできるチームメートたちがいるんだ」と口にし、現有戦力に自信を見せていた。

「今のこのロスターだと、僕が点をたくさん取らなくてもいい。ほかの選手たちのためにクリエートすることを楽しんでいる。みんながシュートを決め切れると信じてプレーしているんだ。今、みんなが楽しみながらプレーしている。一丸となって、大きな目標へ向かって戦っている」

 その背景にはゴールデンステイト・ウォリアーズと2試合をこなしたジャパンゲームズ、ロサンゼルスで行ったミニキャンプ、トレーニングキャンプ開始前にはワシントンD.C.でピックアップゲームもこなしたことが奏功しているという。

「そのおかげでケミストリーがどんどん確立されている。お互いの関係が深まっている。ご飯に行ったりして、オフコートの時間を一緒に過ごしているよ。それがコート上で反映されているんだと思う。それはすごく大事なことなんだ。チームに不可欠なことだと思うね」

今シーズン初の2ケタ得点を残した八村[写真]=Getty Images

 また、この試合では八村塁が前半だけで2ケタ得点へ達し、試合全体で12得点4リバウンド1アシストをマーク。トップ下のポルジンギスからパスをもらってボースハンドダンクを決めると、左エルボーで2人のディフェンダーを交わしてジャンパーを成功。その後もミドルレンジから綺麗なジャンパーを放り込み、第3クォーター終盤にはクーズマの豪快なダンクをアシスト。

 3ポイントシュートこそ2本とも落としたものの、今シーズン初のフリースローを獲得して4本すべて決め切ってチームの勝利に貢献してみせた。

 ウィザーズの次戦は24日のクリーブランド・キャバリアーズ戦。プレーオフ進出が濃厚と前評判が高いチームを相手に、開幕3連勝を飾ることができるか注目だ。

ブラッドリー・ビールの関連記事