2023.03.17

モラントが銃器誇示を再度謝罪「酷い過ちを犯した、自分の行動に責任を負う」

謹慎中のモラントが現在の心境と復帰に向けた思いを語った[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 渦中のジャ・モラントは、自身が犯した過ちを悔い改めようとしている。

 インスタグラムのライブ配信中、拳銃を見せびらかしたメンフィス・グリズリーズの背番号12は、刑事責任こそ問われなかったものの、モラルを大きく逸脱したという理由によってNBAから8試合の出場停止処分を言い渡された。現在はチームとも距離を置き、自身を見つめ直している。

『ESPN』のジェイレン・ローズは、謹慎中のモラントにコンタクトを取り、インタビューを敢行。約20分におよぶ映像では、モラントの口から愚行についての反省の弁が語られている。

 切り出しは、現在の状況について。セラピーの受講が報じられたモラントだが、今は次第に落ち着きを取り戻しているという。

「精神的には悪くないと感じている。セラピストとは定期的に話していて、レイキ療法に取り組んでいるんだ。僕は不安を抱えているから、異なる呼吸法でそれらをコントロールし、身体からいかなるものを放出しようとしているよ」

 モラントにとって、直近の約10日間は経験したことのない痛みをともなう時間だったことだろう。世界中の人々が閲覧するプラットフォームで軽率に武器を所持した行為を深く後悔すると同時に、蒔いた種は自らの手で刈り取らねばならないと、自責の念に駆られている。

「僕は酷い過ちを犯して、自らの手で僕自身を危うい立場に追い込んでしまった。そして、僕の誤った判断によって、家族やチームメートを含む皆にネガティブな感情を与えてしまったことを申し訳なく思っている」

「あれは本来の僕の姿ではない。僕はいかなる種類の暴力も容認しない。だけど、自分の行動には責任を負わなければならないと思っている」

『ESPN』のローズが言うように、モラントはNBAの新たな顔である。新人王から2年後に受賞した最成長選手賞(MIP)、デビューから4年目にして2度のオールスター出場がその事実を物語っており、規格外の運動神経から繰り出されるファンタスティックなパフォーマンスは老若男女を虜にしている。

 今回の一件を受けて、モラントは改めて自身がスター選手であることを自覚したという。そして、失った信頼を取り戻すべく、姿勢と行動で挽回すると力強いコメントを残している。

ジャ・モラントが何者であり、僕が何をしているのかを皆に示し、誰に描かれるわけでもなく、僕自身の物語を変えていきたい」

「もちろん大人もだけど、僕には僕のことを尊敬してくれる子どもやファンが大勢いることに気付き、自分の過去の過ちを修正することが良いロールモデルになると悟った。だから、僕はこの分野で成長していかなければならない。責任を自覚し、賢く、より良い判断をするように心がけるつもりだ」

 出場停止こそ8試合だが、モラント復帰のスケジュールに明確なプランはない。再び平常心でプレーするためには、フィジカル面よりも心の準備が必要となる。

 しばらくの間、コート上でも批判に晒されることは想像に難くない。しかしながら、ファンの本心は、復帰後に待ち受ける前途多難な道のりを乗り越えて、再びリスペクトを勝ち取るモラントの姿を目にすることだろう。

文=Meiji

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