2023.03.22

キングスのフォックス「チームが勝てなかった時でも、自分のゲームを磨き続けてきた」

NBA入りからキングス一筋でプレーしてきたフォックス[写真]=Getty Images
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ウェスト3位のキングスは2006年以来初のプレーオフ出場が濃厚
フォックスは「現在地は気に入っているけど、満足はしていない」

 3月22日(現地時間21日、日付は以下同)。サクラメント・キングスはボストン・セルティックスに109-132で敗れ、2連敗を喫することとなった。

 とはいえ、今シーズンはここまでウェスタン・カンファレンス3位の43勝29敗の好成績を残しており、2005-06シーズン(44勝38敗)以来、17シーズンぶりに勝ち越しが決まっており、2006年を最後に遠ざかっていたプレーオフへ出場することが確実視されている。

 マイク・ブラウンHC(ヘッドコーチ)の下、キングスはリーグトップのオフェンシブ・レーティング(118.6)を残し、オールスターブレイク後は123.1まで伸ばしており、リーグ最高級のオフェンス力を発揮して白星を重ねている。

 このチームの最古参はポイントガードのディアロン・フォックス。190センチ83キロの25歳は、今シーズンここまで65試合に出場して平均25.4得点4.2リバウンド6.1アシスト1.2スティールにフィールドゴール成功率51.6パーセントと、自己最高のシーズンを送っており、代替ながらオールスターにも初選出された。

 2017年のドラフト1巡目全体5位でキングスから指名されたフォックスは、今シーズンでNBAキャリア6年目。その間、キングスはデイブ・イェーガー、ルーク・ウォルトン、アルビン・ジェントリーが指揮官を務め、今シーズンからブラウンが就任。ゼネラルマネージャー(GM)はブラデ・ディバッツから2020年9月にモンテ・マクネアへ代わり、現在のチームを構築してきた。

 22日に『Hoops Hype』へ公開された記事のなかで、フォックスはこれまでのキャリアをこう振り返っている。

「ロッタリーピック(プレーオフ不出場)にいる時というのは、特に時間を要するんだと思う。僕は我慢強かったんだ。ゼネラルマネージャーが代わり、コーチ陣も代わることを経験してきた。けど僕は忍耐強く、最後までやり通してきたんだ。

 チームが勝てなかった時でも、僕自身は自分のゲームを磨き続けてきた。うまくなり続けてきたのさ。そこで彼らは僕とドマンタス(サボニス)を中心とした素晴らしいチームを作り上げてくれた。それが今、実を結んだのさ」

 フォックスとともにキングスの主軸を務めるサボニスは、昨シーズン途中のトレードでインディアナ・ペイサーズから加入してきたビッグマン。今シーズンはこの2選手がオールスターに選ばれており、サボニスは70試合の出場で平均19.0得点12.5リバウンド7.3アシストにフィールドゴール成功率60.8パーセントを残している。

 キングスが誇る結成2シーズン目のデュオについて、ブラウンHCは「今年彼らが積んできた成長は目を見張るものがある。それに彼らにはまだ成長し続けていく余地がある。私はそこが楽しみなんだ」と評していた。

 そしてフォックスについては「驚くべきことは、フォックスはかろうじてそのポテンシャルをはがそうとしているところにある。彼にはまだ多くの面で成長する余地がある。彼は現在、試合中だけでなくコートを離れた時の練習やシュートアラウンドでどのようにしてチームを引っ張っていくかを学ぼうとしているところなんだ」と期待を寄せる。

2002年にウェスト決勝へ進出したキングス(左からビビー、クリスティ、ウェバー、ターコルー)[写真]=Getty Images

 キングスは前身のロチェスター・ロイヤルズ時代の1951年にリーグを制しているものの、1985-86シーズンにサクラメント・キングスへ改称してからは優勝できておらず、カンファレンス・ファイナル進出も2002年のみ。

 17年ぶりのプレーオフ出場決定が迫るキングス。その先陣を切ってリードするフォックスは「僕らはチャンピオンシップを勝ち取りたい。それが最終目標なんだ。現在地は気に入っているけど、満足はしていない。だって僕らにはまだやらなきゃいけないことが山ほどあると分かっているから」と、高みを見据えていた。

 フォックスとキングスにはレギュラーシーズン残り10試合を戦い抜き、是非とも最高のチーム状態でポストシーズンに進んでほしいところだ。

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