2023.06.21
6月10日(現地時間9日、日付は以下同)。フェニックス・サンズの新ヘッドコーチ(HC)へ就任したフランク・ボーゲルが、ゲストとして『SiriusXM NBA Radio』へ出演した。
サンズは2年連続でカンファレンス・セミファイナル敗退となり、シリーズ最終戦はいずれもホームで大敗という結末になったこともあり、ここ4シーズンで指揮を執ってきたモンティ・ウィリアムズHCと決別し、ボーゲルを招へいしていた。
ロスターにはデビン・ブッカー、ケビン・デュラントというリーグ最高級のスコアラーがおり、このチームが掲げているゴールはもちろん、フランチャイズ史上初のNBAチャンピオンとなる。
そうしたなか、8日に『ESPN』はサンズのオーナー陣とエグゼクティブたちが、クリス・ポールとその代理人と話し合いを重ねており、29日までにポールをウェイブ(保有権を放棄)する可能性があると報道。ポールの来シーズンの年俸は3080万ドル(約42億8120万円)と超高額ながら、今月29日の期限までにウェイブされた場合はその約半分の1580万ドル(約21億9620万円)しか保証されず、契約最終年(2024-25シーズン)も3080万ドル(約42億8120万円)という高額年俸ながら無保証となっている。
そこでチームは5月に38歳を迎えた大ベテランのポールと、先発センターを務めるディアンドレ・エイトンを絡めたパッケージで、ロスター強化に向けたトレードの機会を探っていると同メディアが報道。『The Ringer』のケビン・オコナー記者は、今夏ポールがサンズを退団するとしたら、その移籍先候補はロサンゼルス・レイカーズ、ロサンゼルス・クリッパーズ、サンアントニオ・スパーズになるかもしれないと10日に報じていた。
29日のデッドラインまで約3週間あるなか、ボーゲル新HCはポールについて「彼にとってはチャンピオンシップを勝ち取る素晴らしい機会だと思う。そのことが彼に刺激を与えていると思うし、私としても彼がそこへたどり着くための助けをしたいという気持ちに駆られている。クリスがこのチームへ戻り、彼のことをコーチングすることにはすごく興味がある」と話していた。
NBAキャリア18年目を終えたポールは、これまでオールスターに12度、オールNBAチームに11度、オールディフェンシブチームに9度選出されており、アシスト王に5度、スティール王に6度輝き、NBAの75周年記念チームにも名を連ねた実績があり、将来殿堂入りすることが濃厚なポイントガード。
今シーズンはキャリアワーストの平均13.9得点に4.3リバウンド8.9アシスト1.5スティールとなり、プレーオフではデンバー・ナゲッツとのカンファレンス・セミファイナル第2戦で左股関節挫傷となり、翌第3戦から4試合連続の欠場に終わっていた。
だがポールは司令塔として現役最高級の実績を誇っており、ミスの少ない堅実なプレーメーキングは健在。そして若手選手たちへ指導することも、ベテラン陣をコート上で巧みに操ることもできるため、コート内外で貴重な選手。
ボーゲル新HCが「彼は究極の勝者であり、私が思うに、彼は来年(来シーズン)の我々にとって重要な一員なんだ」と話していたことから、ポールの動向からも目が離せない。
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