2023.07.24
6月23日(現地時間22日、日付は以下同)。ゴールデンステイト・ウォリアーズとワシントン・ウィザーズの2チーム間でトレードが合意に達したと『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が報じた。
このトレードで、ウォリアーズはジョーダン・プール、ライアン・ロリンズ(いずれもガード)、2030年のドラフト1巡目指名権(条件付き)、2027年のドラフト2巡目指名権を放出し、ウィザーズからは先日ブラッドリー・ビールが絡んだトレードでフェニックス・サンズから移籍していたクリス・ポール(ガード)を獲得。
2019年のドラフト1巡目28位でウォリアーズから指名されたプールは、キャリア4年目となった2022-23シーズンに82試合へフル出場し、平均30.0分20.4得点2.7リバウンド4.5アシストをマーク。
24歳のガードは2021-22シーズンのリーグ制覇にも大きく貢献したのだが、今年のプレーオフ13試合では平均21.9分10.3得点2.2リバウンド3.5アシストにフィールドゴール成功率34.1パーセント、3ポイントシュート成功率25.4パーセントと不発に終わっていた。
ウォリアーズでルーキーシーズンを終えたロリンズは、12試合の出場で平均5.2分1.9得点1.0リバウンドを残している。
そしてウォリアーズが新たに獲得したポールは、5月に38歳を迎えた大ベテラン。キャリア18年でアシスト王5度、スティール王6度に加え、オールスターに12度、オールNBAチームに11度、オールディフェンシブチームに9度選ばれたほか、2021年にはNBAの75周年記念チームにも名を連ねた将来の殿堂入りポイントガード。
2022-23シーズンはサンズで平均32.0分13.9得点4.3リバウンド8.9アシスト1.5スティールを記録。だがプレーオフでは7試合で平均35.8分12.4得点5.0リバウンド7.4アシスト1.7スティールこそ残すも、デンバー・ナゲッツとのカンファレンス・セミファイナル第3戦からケガのため4戦連続欠場で今シーズンを終えていた。
ポールはこれまで、ロサンゼルス・クリッパーズ、ヒューストン・ロケッツ在籍時にウォリアーズとプレーオフでも対戦してきた。新天地にはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、アンドリュー・ウィギンズ、ゲイリー・ペイトン二世、ケボン・ルーニーがおり、プレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)となるドレイモンド・グリーンの動向は気になるところだが、ウォリアーズはポールをウェイブ(保有権を放棄)せず、ともに戦っていくことになるとシニアNBAインサイダーのクリス・ヘインズ記者が報じている。
今回、ウォリアーズは24歳の若手プールを手放し、38歳の司令塔ポールを獲得したのだが、このチームは今シーズン、セカンドユニットを送り込んだ時間帯で苦戦していた。そのため、リーグ有数のプレーメーカーとして知られるポールは、ベンチスタートでジョナサン・クミンガやモーゼス・ムーディー、ペイトン二世らを操っていくことが予想されている。
また、ポールの2023-24シーズンの年俸は3080万ドル(約44億440万円)と高額ながら、契約最終年となる2024-25シーズンの年俸は同額ながら無保証。対するプールは昨年4年1億4000万ドル(約200億2000万円)の延長契約を結んでおり、2023-24シーズンからこの高額契約がスタートするため、長期的に見ればサラリー減につながることとなる。
ポールはベテランとしてのリーダーシップや司令塔として豊富な知識と経験を誇るだけに、カリーやトンプソンら複数回の優勝経験を持つベテランたちとかみ合い、若手たちを生かすことができるか注目していきたい。
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