2023.07.01

クリス・ポールとカリーが両者先発? ウォリアーズの超スモールラインアップ計画

来季の共存が期待されるポールとカリー[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 FA市場解禁前にもかかわらず、派手な動きが続く今夏のオフシーズン。そのなかでもクリス・ポールのゴールデンステイト・ウォリアーズ移籍は、大きなサプライズとなった。

 クリス・ポールは名実ともに、NBAトップクラスのポイントガードである。しかし、ウォリアーズのロスターには絶対的エースのステフィン・カリーが君臨しており、スプラッシュブラザーズのバディであるクレイ・トンプソンとともにバックコートを形成。ドレイモンド・グリーンについては言及するまでもなく、最近はアンドリュー・ウィギンス、ケボン・ルーニーも替えがきかない選手となっており、元選手会長の扱いに注目が集まっている。

 しかし、『Andscape』のマーク・J・スピアーズによると、ウォリアーズは衝撃的なプランを用意しているようだ。Podcast『Murph & Mac』に出演した同氏は、番組内で耳よりな情報を明かしている。

「最終的に彼らがクリスをベンチから起用することに、私は懐疑的です。殿堂入りするであろう彼のキャリアにおいて、そのような経験はないので、抵抗があるように思えます」

「しかし、私が聞いた情報では、ポールが先発起用されることが予想されます。その場合、ルーニーがベンチになるでしょう。すなわち、極めて小柄なラインナップでスタートすることになります」

「ドレイモンドとクリスが一緒にコート上で共存したら、どれほど美しいパスが生まれるか、想像しただけでワクワクしますよね。クリスは、キャリアで最も簡単にワイドオープンから3ポイントを放てるかもしれません。フェニックス(・サンズ)時代よりもです」

「ウィギンスのプレーも楽になるでしょう。そして、守備面ではクリスとドレイモンドが2人コートにいるのは、もはや不公平であり、チートコードのようなものです。彼らがともにコートに立つと仮定した場合、紛れもなくマスタークラスのバスケットボールが展開されることになるでしょう」

 CP3の加入により、ウォリアーズはリーグ最高峰のボールムーブにさらなる磨きがかかるのは間違いない。スピアーズの言うように、グリーンとの共存は攻守両面で脅威となり、圧倒的な司令塔センスを有するポールがメインのボールハンドラーになれば、キャッチ&シュートを得意とするカリーとトンプソンもよりストレスフリーな状況下からシュートを放つことができるだろう。

 しかし、仮にポールがスタートすれば、ウォリアーズはサイズを失うことになる。ロサンゼルス・レイカーズとのプレイオフシリーズでは、サイズでの不利が敗退に直結しており、ルーニー不在時にはロスター唯一のウィークポイントが一層弱体化することは避けられない。

 また、スピアーズはポールとグリーンの共存を青写真として掲げたが、両選手はキャリアを通して激しくやりあってきた犬猿の仲であることを忘れてはならない。加えて、グリーンは契約延長も完了しておらず、現段階では来季もベイエリアに残る保証はなく、ポールも38歳という年齢から負担軽減のマネージメントも不可欠となる。

 果たして、スティーブ・カーとマイク・ダンリービーJr.は、どのようなビジョンを描いているのだろうか。

文=Meiji

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