2023.07.28

現地記者がベン・シモンズの現状を語る「フィリーにいた最後の年以来の健康体にある」

順調な回復を見せているシモンズ[写真]=Getty Images
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昨シーズンは背中のケガなどもあり球宴後を全休。ワールドカップ出場を辞退し、ケガからの回復にフォーカス

 ブルックリン・ネッツのベン・シモンズは、昨シーズンに2シーズンぶりの復帰を飾り、平均26.3分6.9得点6.3リバウンド6.1アシスト1.3スティールを残すも、背中のケガとそのリハビリのためオールスターブレイク後に全休となり、計42試合の出場に終わっていた。

 208センチ108キロのサイズを誇る27歳は、ケガから回復することにフォーカスするため、今夏にオーストラリア代表として「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」へ出場することも辞退。

 そんななか、マーク・J・スピアーズ記者が7月27日(現地時間26日)にアメリカのスポーツ専門局『ESPN』の番組“NBA Today”へ出演し、シモンズの現状についてこのように話していた。

「私は(シモンズと)親しい人物と話したんだ。そこで彼らは『彼がシーズンに向けた準備の最終段階にいると言っておくよ。彼はどの水準もパスしており、フィリーにいた最後の年以来の健康体にある』と言ってきたんだ」

 シモンズがフィラデルフィア・セブンティシクサーズで最後にプレーしたのは2020-21シーズンのこと。この時のシモンズは先発ポイントガードとして平均32.4分14.3得点7.2リバウンド6.9アシスト1.6スティールにフィールドゴール成功率55.7パーセントをマーク。

 オールスターとオールディフェンシブファーストチーム選出に加え、最優秀守備選手賞の投票でユタ・ジャズのルディ・ゴベア(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)に次ぐ2位のポイントを獲得しており、コート上のどんな選手でもガード可能なディフェンダーとしても高い評価を得ていた。

シモンズが健康体となり、シクサーズ時代のように自信を取り戻せば重要な戦力となる[写真]=Getty Images

 ネッツは昨シーズン途中にカイリー・アービングをダラス・マーベリックス、ケビン・デュラントをフェニックス・サンズへトレードするなどロスターに大幅なメスを入れており、途中加入のミケル・ブリッジズスペンサー・ディンウィディーキャメロン・ジョンソンドリアン・フィニー・スミスが躍動。さらにニコラス・クラクストンロイス・オニールの活躍もあり、イースタン・カンファレンス6位の45勝37敗を残して5年連続のプレーオフ出場を果たした。

 「NBAプレーオフ2023」でシクサーズに4戦全敗でスウィープされ、ファーストラウンド敗退を喫すると、チームはこのオフにジョー・ハリスセス・カリーパティ・ミルズといったシューター陣が退団し、新たにデニス・スミスJr.ロニー・ウォーカー四世、ダリアス・ベイズリーらを獲得。

 現状で、ネッツの予想スターターはバックコートにディンウィディーとブリッジズ、フロントコートにはジョンソン、フィニー・スミス、クラクストンという布陣なのだが、スピアーズ記者はこう話す。

「ブルックリンはものすごく協力的で、彼らのプランは今シーズンに彼をネッツのポイントガードとし、メインでボールハンドラー役をさせることにある」

 フロントコートの控えという予想のなか、シモンズが健康体を取り戻すことができれば、ネッツはさらに選手層に厚みのあるチームとなる。もしここ数年で悩まされてきたメンタル面でも完全復活となれば、大いに期待できるシーズンになりそうだ。

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