2023.10.24
10月21日(現地時間20日)。無所属のアンドレ・イグダーラが『Andscape』との電話インタビューへ出演し、NBAから引退することを正式に表明した。
2004年のドラフト1巡目9位でフィラデルフィア・セブンティシクサーズから指名されてNBA入りしたイグダーラは、198センチ97キロのウイングプレーヤーとして昨シーズンまで計19シーズンをプレー。
2012年にオールスター、オールディフェンシブチームに2度選ばれてきた男は、アメリカ代表の一員として2010年のFIBA世界選手権(現ワールドカップ)、2012年のロンドン・オリンピックで金メダルを手にしてきた。
そして計8シーズン在籍したゴールデンステイト・ウォリアーズでは6度のNBAファイナル進出で4度リーグの頂点に立ち、2015年にはファイナルMVPへ選出。2020年にはマイアミ・ヒートの一員としてファイナルを経験し、計7度のファイナル進出は現役としてレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ/10度)に次ぐ堂々2位だった。
19シーズン、4度のNBAチャンピオン。
あなたがベイエリアに来てこのチームは変わりました。ありがとう、アンドレ・イグダーラ。@andre || #DubNation pic.twitter.com/wcoPpCt5mW— ゴールデンステイト ウォリアーズ (@warriors_jp) October 20, 2023
「今が適切なタイミングなんだ。私にとって、時間が着実に限られてきて、二の次にしたくなかった。これ以上、時間を(誰かに)委任するわけにはいかなかった。コート内外でね」
「誰だって最高のレベルでプレーしたいものさ。でも家族のことが大きい。息子は16歳で、2人の娘もいる。だからこうした大切な時期に、子どもたちが育つのを見るのを楽しみにしている」
インタビューでそう語ったイグダーラは、レギュラーシーズン通算1231試合(うち先発は784試合)で平均32.1分11.3得点4.9リバウンド4.2アシスト1.4スティールを記録。通算177試合をプレーしたプレーオフでは平均29.8分9.4得点4.4リバウンド3.5アシストを残してきた。
キャリア初期はその高い身体能力を駆使したアクロバティックなプレーの数々で会場を沸かせ、強烈なダンクを決めてきた男は、ウォリアーズ在籍2シーズン目からシックスマンへ転向。攻防両面に秀でた男は申し分ないロールプレーヤーとしてチームの王朝をサポート。
通算7回のNBAチャンピオンに輝いてきたウォリアーズで、イグダーラはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンとともに計4回も優勝してきた。
NBAのフランチャイズでこの回数を上回るのは、レイカーズとボストン・セルティックスの17回、シカゴ・ブルズの6回、サンアントニオ・スパーズの5回のみ。
「僕たちは4度もチャンピオンシップを勝ち取ってきた。これは前代未聞のようなものなんだ。そんなことを言えるのはブルズやレイカーズ、セルティックスなど、片手で数えられるくらいしかいない。こんなに勝利してきた組織はそうそうないんだ。それは僕らがお互いのことを信じて、正しくプレーしてきたという証だと思う。美しいゲームがプレーされ、僕は全盛時に適切な場所に完璧なタイミングでいることができた」(イグダーラ)
引退後もベイエリアへ滞在し、コート外でさまざまなビジネスを展開する予定と話したイグダーラ。キャリア19年を戦い抜いた男の素晴らしいキャリアを祝福したい。
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