2023.11.04

「仕事に行くのが辛かった」ウォリアーズ“事件”の当事者がチーム状況を回顧

大黒柱のカリーとともにウォリアーズをけん引するグリーン[写真]=Getty Images

 ドレイモンド・グリーンが、昨シーズンのゴールデンステイト・ウォリアーズに蔓延した不穏な空気を回顧した。

 2023-24シーズンは開幕後5試合を消化し、5勝1敗で幸先の良いスタートダッシュを切ったウォリアーズ。グリーンは2日(現地時間1日)に行われたサクラメント・キングスとの接戦をものにした直後のインタビューで、今シーズンと昨シーズンのチームケミストリーを比較するように求められると、以下の回答を伝えている。

「昨年、僕たちはケミストリーの面では酷いチームだったよ。惨めだった。スティーブ・カー政権下で、このチームはウェスタン・カンファレンスのシリーズで無敗だったんだ。でも、悲劇は起こった。最大の理由は僕らのケミストリーが褒められたものではなかったからだ。とにかく、昨年は最悪だった。仕事に行くのが辛かったし、楽しくなかったよ」

「今年は、選手たちが練習場に入るときに笑顔が見られる。2、3時間以上も滞在して話すこともあれば、早く集合するときもある。このような状況を見れば、俺たちが喜んで一緒にいることが分かるはずだ」

「現在のロッカールームには、大人たち、プロフェッショナルな奴ら、安定感のある実力派が揃っている。それが実を結んでいるんだ。セカンドユニットを見てほしい。時折、ファーストユニットよりも優れたプレーをしている。常に選手たちには伝えているが、優勝するにはスターターではなく、ベンチプレーヤーが重要なんだ」

チームの輪が乱れる“事件”の当事者だったグリーンとプール[写真]=Getty Images


 昨シーズンのウォリアーズに払拭しきれないムードを作った張本人は、グリーンとジョーダン・プールだった。グリーンは練習中、当時チームメイトだったプールの顔面にパンチをお見舞い。その理由については、プールが「次の契約がもらえないのか?」「来年はサクラメントにいるだろう」「30番(ステフィン・カリー)の高価なお荷物」などとグリーンを揶揄したと報じられているが、何よりも一部始終を記録した映像が外部に流出したことで、事態は収束不可能な状況まで発展してしまった。

 しかし、プールのトレードによって、ウォリアーズのムードは回復傾向に。球団は若い才能を失った一方で、クリス・ポールダリオ・サリッチ、コーリー・ジョセフといった経験豊富なベテランが加入しており、背番号23が述べた“大人”や“安定感のある実力派”にはもちろん、彼ら新戦力も含まれているだろう。

 カリーによると、オフの集まりがケミストリーの修復に役立ったと感じているようだ。

「コート内外でプレーし、遊んだよ。シーズン前に仲間の性格やモチベーションを理解することができ、開幕直後の成功に直結していると思う。僕たちは完璧なバスケットボールをしているわけではないけれど、素晴らしい連携とお互いへの信頼がある」

 自信とケミストリーを取り戻したウォリアーズ。2023-24シーズンは、復活を遂げた王朝の姿が見れそうだ。

文=Meiji

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