2023.12.07

W杯アメリカ代表選手が中国企業の共同オーナーに「家族のように迎え入れてくれた」

レイカーズでNBA3年目を迎えたリーブス[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 今夏開催された「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」のアメリカ代表でもあったロサンゼルス・レイカーズのオースティン・リーブスが、エンドースメント契約を結ぶ中国のスポーツメーカー「リゴラー」と新契約を締結し、同社の株式を一部取得することに合意したようだ。

『Boardroom』は、契約更新を実現したリーブスのコメントを伝えている。

「リゴラーとのパートナーシップを継続できることをうれしく思います。このチームは素晴らしく、高いパフォーマンスと利便性を両立させたシグネチャーシューズを開発してくれました。チームは、僕を家族のように迎え入れてくれたのです。キャリアの早い段階から、僕を信じてくれたことにいつも感謝しています」

「選手の立場から、ブランドの価値がどのように成長するのかを理解しています。リゴラーとの契約を締結したことは、僕にとって大きな出来事でした。なぜなら、この会社が今後も成長できると確認していたからです」

 リゴラーは、2014年に中国の元プロバスケットボール選手であるリン・チェンヤオが設立したブランド。国内のアパレルビジネスでシェアを拡大すると、今夏にはブランド史上初のNBA選手としてリーブスとの契約に成功した。

 リンもリーブスがブランドの中核メンバーに加入したことを手放しに喜んでいる。

「新たな契約の一環として、オースティンがリゴラーの株主になることに大変興奮しています。これは、両者が会社を成長させ、高め合うための長期的なコミットメントを証明するものです。オースティンは世界中のバスケットボールプレーヤーのために素晴らしい製品を作るべく、製品開発プロセスに重きを置く予定です」

W杯では「リゴラー」とともに躍動したリーブス[写真]=Getty Images


 リーブスは今夏、レイカーズと4年5600万ドル(約82億3500万円)の長期契約を締結。それまでの契約が156万ドル(約2億2900万円)であったことを踏まえると、選手として大きなステップアップを果たしたといえる。また、同選手とリゴラーの契約もドル換算で7桁を超えるものであり、この契約にはシグネチャーシューズの売上に応じたインセンティブも含まれていると思われる。そして、『Boardroom』の報道によれば、ここに株主資本でのパートナーシップも加わり、リーブスは相当数の株式を取得することになるという。

 リーブスはブランドの共同オーナーとして、自身のプロダクトの発展を約束した。

「バスケットボールのキャリアと同じ道を願っています。素晴らしい企業で、素晴らしい製品を作りたいです。紳士であり、仲間たちと一緒に何かを築く最高の機会だと感じています。毎年少しずつ改善していくことが、最も大切なことなのではないでしょうか」

 激化するスニーカー市場で、リゴラーはどのように成長していくのだろうか。リーブスの『AR』シリーズの成功が鍵を握るのは間違いない。

文=Meiji

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