2024.02.06
ミルウォーキー・バックスのヘッドコーチ(HC)に、ドック・リバースが就任した模様。現地メディア『CNN』が報じている。
バックスは1月24日(現地時間23日、日付は以下同)、これまでHCを務めていたエイドリアン・グリフィンを解任したと発表。ゼネラルマネージャーのジョン・ホーストは「シーズン中に今回の決断を行うことは非常に困難だった。次のヘッドコーチの採用に向けて、速やかに活動を進めている。グリフィンのこれまでのハードワークとチームへの貢献に感謝する」とコメントを残している。なお、このプレスリリースの中では、当面はアシスタントコーチのジョー・プランティが代理のHCを務めると発表されていた。
昨シーズンは、マイク・ブーデンホルザーがHCとしてバックスの指揮をとっていた。レギュラーシーズンこそ58勝24敗を記録しリーグで唯一の勝率7割を誇ったものの、プレイオフではマイアミ・ヒートに1回戦で敗れる結果となった。バックスはシーズン終了後にブーデンホルザーを解雇し、当時トロント・ラプターズのアシスタントコーチを務めていたグリフィンをHCに迎え入れている。
ドック・リバースは昨シーズンまでフィラデルフィア・セブンティシクサーズのHCを務めたが、今シーズンはどのチームにも所属していない。1999-2000シーズンにオーランド・マジックのHCとして監督のキャリアスタートさせ、同シーズン終了後には最優秀コーチ賞を受賞。ポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレンの”ビッグ3″が揃った2008年のボストン・セルティックスではチャンピオンリングも手にしている。今シーズンは解説者として試合中継にも度々出演していたが、優勝経験のあるベテランの指導者として白羽の矢が立った形となる。
バックスは、23日終了時点で30勝13敗(勝率69.8パーセント)という戦績でイースタンカンファレンス2位につけている。77.3パーセントという驚異的な勝率で同カンファレンス1位に立つセルティックスと勝負するために、HCの交代という形でチームの再編に本腰を入れた形となる。現地メディア『The Athletic』は、「かつて”エリートディフェンス”と称されていたバックスの守備力の低下と、ヤニス・アデトクンボやデイミアン・リラードの誤った起用法に関して、タイトル争いを狙えないのではという懸念が広がっていた」と、HC就任1年目のグリフィンの手腕に疑問が挙がっていることを報じている。また、『Sports Illustrated』のクリス・マニックス記者によれば、「ヤニスを含むバックスのベテラン選手の一部がグリフィンに不信感を抱いているという噂が後を絶たなかった」と、すでにバックスには不穏な空気が漂っていた様である。
今回のHC交代劇によって、2020-21シーズン以来の優勝を成し遂げることができるのか。バックスは次戦、25日にホームでクリーブランド・キャバリアーズと対戦する。
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