2024.04.26
3月28日(現地時間27日、日付は以下同)にウェルズファーゴ・センターで行われたロサンゼルス・クリッパーズとフィラデルフィア・セブンティシクサーズによる一戦は、同点3度、リードチェンジ7度の末にアウェーのクリッパーズが108-107で競り勝った。
もっとも、試合は何度も疑惑のコールがあった。そして問題となったのは終盤のプレー。残り5.0秒にケリー・ウーブレイJr.(シクサーズ)のレイアップをカワイ・レナード(クリッパーズ)がブロックするも、リングとボードの間にボールが挟まった結果ジャンプボールになり、シクサーズのニコラ・バトゥームがボールを手にし、ウーブレイJr.が逆転をかけてリングへ向かってポール・ジョージと接触しながらショットを狙うも決まらずに試合は終了。
そこでジョージへのファウルコールがなかったのだが、シクサーズのニック・ナースHC(ヘッドコーチ)がレフェリーへ食ってかかり、ウーブレイJr.はレフェリーを指差して批判。会場ではブーイングが鳴り響くという後味の悪い結末に。
ところが、試合後にクルーチーフのケビン・スコットがラストプレーの誤審を認めることとなった。
「フロアで起きた最後のプレーで、クルーはディフェンダーが垂直に跳んでいると解釈した。だが試合後に映像をレビューした結果、ディフェンダーのジョージがわずかに流れていたため、ファウルがコールされるべきだった」
とはいえ、両チームの試合結果が変わることはなく、クリッパーズに1勝、シクサーズには1敗が記録された。翌29日を終えた時点で、クリッパーズはウェスタン・カンファレンス4位の45勝27敗、シクサーズがイースタン・カンファレンス8位の39勝34敗。プレーオフあるいはプレーイン・トーナメント出場に向けた熾烈な順位争いをしているだけに、特にホームで戦ったシクサーズとしては悔しさが残ったに違いない。
試合終了直後に熱くなったウーブレイJr.は「何よりも、その場の勢いでやってしまった」と切り出し、このように続けていた。
「これは強烈な感情が入り混じったバスケットボールの試合なんだ。で、俺たちは完璧ではない。レフェリーたちも完璧じゃない。冷静さを失っていたことを謝罪したい。ああなってしまったのは、俺が日々(勝つために)やっているからなんだ」
この誤審によって試合が延長にもつれる、あるいは残り時間があるならまだしも、勝敗が決する場面のプレーだけにつらいところだろう。今後レギュラーシーズン終盤、さらにはプレーインとプレーオフになれば試合の激しさがさらに増すだけに、こういった誤審が起こらないことを願うばかりだ。
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