2024.06.19
「僕らはこれまでにこうした瞬間をたくさん経験してきた。それにそこで何度も負けていた。兄弟のジェイソン(テイタム)と一緒に、そしてチームでこの状況を乗り越えることができて最高だった。スペシャルなものだったよ」
そう語ったのは、ボストン・セルティックスのジェイレン・ブラウン。6月13日(現地時間12日、日付は以下同)に行われた「NBAファイナル2024」の第3戦で、第4クォーター序盤に21点リードした後にダラス・マーベリックスの猛追に遭うなか、セルティックスは逆転を許さずに最終スコア106-99で勝利。
なかでも、ブラウンは1点リードで迎えた残り3分8秒にオフェンシブ・リバウンドからティップショット、2点差まで詰め寄られた場面でも残り1分1秒に勝利を引き寄せる貴重なジャンパーを決め切り、計30得点8リバウンド8アシストの大暴れを見せた。
2008年以来、フランチャイズ史上18度目の優勝へ向けてあと1勝としたセルティックスだが、ジェイソン・テイタムとブラウンがそろって臨んだプレーオフでは何度も悔しい経験をしてきた。
2018年のカンファレンス・ファイナルではクリーブランド・キャバリアーズ相手に3勝2敗と王手をかけながら2連敗で敗退。2020年のカンファレンス・ファイナルでもマイアミ・ヒートに2勝4敗で敗れてファイナル進出に届かず。
2022年はイースタン・カンファレンスを勝ち上がってファイナルへ進出したとはいえ、ゴールデンステイト・ウォリアーズに2勝1敗から3連敗を喫して敗退。2023年のカンファレンス・ファイナルではヒート相手に0勝3敗から3連勝で逆王手をかけ、ホームで第7戦を迎えたこともあり、NBA史上初の0勝3敗から4連勝を達成するチャンスがあったのだが、ホームでまさかの大敗となった。
そうした悔しい経験を糧に、セルティックスはチームとして成長を続けてきた。なかでも昨年のカンファレンス・ファイナル第7戦の敗戦がつらかったとブラウンは14日に話していた。
「昨年、自分たちのホームで(目標に)届かなかったことが、間違いなくきつかった。僕としてはみっともなかったんだ。チームは僕に頼ってくれていたと感じていたんだ。あの第7戦でJT(テイタム)がケガをしていた。だから僕にとっては恥ずかしかった。あれが僕を夏中悩ませた。頭がおかしくなっていた」
ブラウンとテイタムにとって、昨年ホームで喫した大敗は非常につらいものだったに違いない。その悔しさを晴らすためには勝利しかない。だからこそ、ファイナルへ舞い戻り、3勝0敗にしたとはいえ、慢心することなく15日の第4戦へ臨むことができるのではないだろうか。
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