2025.07.19
トレードデッドラインを2月7日(現地時間6日、日付は以下同)と約1週間後に控え、NBAではトレードに関する噂や報道が熱を帯びている。今シーズンは特にジミー・バトラー(マイアミ・ヒート)が注目を集めており、ヒートから無期限出場停止を科されたバトラーの行き着く先としてフェニックス・サンズの名前が噂に挙がっている。
バトラーのトレード要員として度々報じられているのが、ケビン・デュラント、デビン・ブッカーとともに“ビッグ3”の一員としてサンズを支えるブラッドリー・ビールである。ビールの契約にはトレード拒否条項が含まれているものの、1月からベンチスタートが続いていることや、ワシントン・ウィザーズからサンズに移籍した当時もビールの希望はヒートと言われていたことから、他の噂よりも真実味を帯びている模様。
トレードの噂が持ち上がると、試合中にファンからの野次が飛ぶことも少なくない。ビールも例外ではなく、ファンからの心無い罵声によって家族が被害を受けたようだ。1月26日のウィザーズ戦を息子と観戦したビールの妻カミア・アダムス・ビールは、自身のSNSで以下のように訴えた。
「とある“ファン”が、子どもたちのいる前で『このクソ使えないゴミのビールをトレードに出して、ジミー・バトラーを連れてきてくれ!』って叫んでいました。私の6才の息子が『なんで僕のパパをそんな風に言うの?』と目に涙を浮かべていました。終始罵声を浴びせていた“サンズファン”に対して、私は警備員を呼ばざるを得ませんでした。アスリートは人間です。家族もいます。ファンなのであれば、敬意を持ってほしいです」
ビールはこの試合、ベンチスタートながら38分出場し3ポイント6本中4本成功を含む20得点をマークしており、決して非難されるようなプレー内容ではなかったはずである。カミアはSNSの訴えを「再び家族とともに試合を楽しむ日が来ることを願っています」という言葉で締めくくっている。また、ビール本人もこの件にコメントした。
「僕が見えたのは、妻と子が最前列で泣いている姿と、妻が後ろの席の誰かに向かって叫んでいる姿だった。こんなことがあって良いわけがない。家族は、バスケットボールに関するどんなことよりも大事なんだ」
トレードで噂が白熱するのは良くても、それに振り回され、選手やその家族を傷つけるような行為をすることは許されるものではない。NBAに限らず、ファンに求められる最低限の観戦マナーを改めて振り返って、純粋にスポーツを楽しみたいものである。
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