八村塁をキープ or トレード？LA地元記者の見解は…気になるレイカーズの動向

　残すところ約2週間となったNBAの冬のマーケット。その中でもロサンゼルス・レイカーズは、もうひとつアクションがあると噂されている球団のひとつだ。

　レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスは、キングの引退前にもう一度チャンピオンリングを獲得するために、フロントに積極的なトレードを要求している。デイビスはもう1人のビッグマン獲得を提唱しており、『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者とのインタビューで自身の意見を述べている。

「もう1人、ビッグマンが必要だと思う。俺が4番（パワーフォワード）でプレーし、ビッグマンがいるときに最高のパフォーマンスが発揮できると感じている。ジャベール（・マギー）とドワイト（・ハワード）がセンターにいて、俺が4番だったときに優勝した。それが上手く機能したんだ。2019-20シーズンのチーム構成は完璧だったと思う。シューターがいて、ディフェンスも強固で、スコアラーがおり、全員が自分の役割を理解していた」

　しかし、良質なトレードには代償が必要だ。世間ではもし仮にレイカーズがトレードを敢行した場合のアセットを検討しており、そこには必然的に八村塁の名前も挙がっている。

　八村はレイカーズが求めていたサイズのあるサードスコアラーとして、上々の成績を残している。今シーズンは平均12.2得点、5.3リバウンド、3ポイント成功率41.0パーセントを記録。出場時間は自身のキャリアハイ、チームで4番目となる平均32.1分となっており、チームからの信頼も厚い。

『The Athletic』でレイカーズを担当するジョハン・ブハ記者は、自身のPodcastにロサンゼルスの地元紙『Los Angeles Times』のダン・ウォイク記者を招き、レイカーズのトレード事情を分析。そして、後者は八村のトレードの可能性について次のように答えている。

「レイカーズ関係者と話した際に八村のトレードについて話を持ち出したところ、彼らは『いや、八村はかなり優れた選手だからね』と言っていました。重要なのは、彼がチームにとって価値のある選手ということ。他の選手、例えばジャレッド・ヴァンダービルトをトレードに出す場合と比較して、同じような資産を付ける必要がないということです」

［写真］＝Getty Images

　インサイダーたちの意見交換によると、レイカーズはトレードで八村を手放すことに抵抗を示している。ヴァンダービルトが待望の復帰を果たしたものの、八村がいなくなった場合、ウイングのローテーション、サイズ、アウトサイドなどの観点で質が下がるのは明らかである。また、ターゲットの1人とされているヨナス・バランチュナスと八村では、八村の方が高額なサラリーを受け取っており、交渉先のワシントン・ウィザーズからアセットを追加してもらう必要がある。

　一方で、NBAのサラリーキャップに精通するエリック・ピンクス氏は、八村のトレードについて、以下のように考察している。

「八村塁と引き換えにオールスター級の選手をオファーされた場合、レイカーズはそれを検討するでしょう。ただし、単なるロールプレーヤーのために彼をトレードに含めるかと言えば、それはあり得ません」

　レイカーズ内で価値を証明している八村。有識者の見解は、レブロンやADと共にチームの貴重な戦力して共に優勝を目指すメンバーの1人と位置付けられているようだ。

文＝Meiji