2025.05.03

PO1回戦敗退でキャリア22年目を終えたレブロン…今後の去就は「今の段階では答えられない」

レブロンが残りのキャリアについて現状を語った[写真]=Getty Images
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■「ファイナルへ進めなかった時、優勝できなかった時は失望のシーズン」

 ロサンゼルス・レイカーズの2024-25シーズンは、ウェスタン・カンファレンス3位の50勝32敗でレギュラーシーズンを終え、意気揚々と「NBAプレーオフ2025」へ臨むも、第6シードのミネソタ・ティンバーウルブズとのファーストラウンドに1勝4敗で敗れたことで幕を下ろした。

 シーズン途中のトレードでブルックリン・ネッツからドリアン・フィニー・スミス、ダラス・マーベリックスからルカ・ドンチッチを補強し、レブロン・ジェームズオースティン・リーブス八村塁を中心とした布陣で迎えたポストシーズンは、5試合で終わることに。

 NBA歴代最長タイの22シーズン目を終えたレブロンは、5月1日(現地時間4月30日、日付は以下同)のシリーズ第5戦を落とした後の会見で、引退までにあとどれくらいプレーするつもりなのか聞かれてこう話していた。

「分からない。それについては答えられないね。家族、妻とじっくり話し合うことだし、自分のサポートチームとも徹底的に話し合って、様子を見ていく。あとは自分自身と向き合って、あとどれくらいプレーし続けたいのかを確かめる必要もある。だから今の段階では答えられない」

 昨年末に40歳を迎えたリーグ最年長選手とはいえ、レブロンはレギュラーシーズン70試合の出場で平均34.9分24.4得点7.8リバウンド8.2アシスト、フィールドゴール成功率51.3パーセントを記録。

 プレーオフでも最後の3試合でいずれも40分以上もコートに立ち、シリーズ平均40.7分25.4得点9.0リバウンド5.6アシスト2.0スティール1.8ブロックを残し、ドンチッチとともにレイカーズを引っ張った。

 2日のシーズン終了会見で、就任1年目を終えたJJ・レディックHC(ヘッドコーチ)は「オフシーズンは、チャンピオンシップを争える状態になるために必要とされることから始めたい。ロスター構築の面でまだまだやるべきことがある。もちろん、素晴らしい状態の選手もいるが、もっと良い状態になれたはずの選手もいる。私が真っ先に考えているのは、チャンピオンシップを争える状態にならなければならないということ」と口にしていたことからも、チームがこのオフに戦力増強を必須としていることは明白。

ドンチッチ(左)とレブロン(右)の超豪華デュオ[写真]=Getty Images

 レイカーズの主要選手のうち、ドンチッチと八村、リーブス、ゲイブ・ビンセント、ジャレッド・バンダービルトこそ来シーズンも契約下にいるものの、レブロンとフィニー・スミスはプレーヤーオプションのため、これを破棄すれば今夏制限なしFA(フリーエージェント)になることも可能となる。

 その中で、レイカーズはリーグ最高級の得点力とプレーメーキング力を兼備するドンチッチを最大限に活用すべく、ペイントエリアのフィニッシャーかつリムプロテクターをこなせる強力なビッグマンを求めている。

 就任1年目のレディックHCは、シーズン中にロスターが入れ替わるなか、ウェスト3位へ導いたのだから十分合格点を与えることはできるだろう。だが優勝17回を誇る名門チームが“プレーオフ進出”という結果に満足することなどない。

 そして優勝4回、NBAファイナル進出10回を誇るレブロンも、今シーズンをこう締めくくっていた。

「私からすれば、2007年に初めてNBAファイナルへ進出してからというもの、あの舞台の一員になる機会を得た瞬間、あの感覚を味わえたのはそこから先なんだ。だからファイナルへ進めなかった時、あるいはチャンピオンシップを獲得できなかった時というのは失望のシーズンになっている。つまり、(今年は)残念で失望のオフシーズンになる」

 レブロンがこのまま引退を表明したとしても、バスケットボール殿堂入りは確実で、NBA史に名を残す最も偉大な選手の1人であることは間違いない。

 それでも、この男がドンチッチという新たな相棒とフルシーズンをプレーするチャンスがあるならば、誰もが見てみたいと思うはず。もし現役続行を決断すれば、ビンス・カーター(元トロント・ラプターズほか)を抜いてNBA史上単独1位の23シーズン目となるだけに、再びコートへ戻ってくると期待したいところだ。

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