2024.08.12

ESPNが予想…2028年LA五輪でチームUSAのロスターに選ばれる選手は?

2028年のアメリカ代表として予想されたメンバー[写真]=Getty Images

 国の威信をかけて戦った夏季オリンピックは、アメリカ代表の5連覇で幕を閉じた。大方の予想通りといえばそれまでだが、チームUSAはロスターづくりの段階から本気度が違ったように思える。39歳にして大会MVPに輝いたレブロン・ジェームズ、準決勝以降の2試合で格の違いを見せつけたステフィン・カリー、同国代表の通算得点記録を塗り替えたケビン・デュラントによる至高のビッグ3は容赦無く猛威を振るい、現代のバスケットボールでは彼らをシャットダウンする術は存在しなかった。

 しかし、キングが“アベンジャーズ”と称したこのチームは、本大会が最初で最後だった。3選手の平均年齢は36歳。仮に全員が現役生活を続け、自国のアメリカ・ロサンゼルスが舞台とは言え、キャリアを考えれば次の世代に道を譲る者も出てくるはずだ。

 若干時期尚早かもしれないが、『ESPN』は興奮冷めやらぬ中、2028年のオリンピックにおけるアメリカ代表のロスターを予想している。

 シニアライターのケビン・ペルトン氏は、今夏のロスターの大部分はロサンゼルス大会でも名を連ねると推測した。攻守の両面で脇役に徹したデビン・ブッカーは2大会で金メダルを獲得し、すでに経験十分。また、潤沢なプレータイムのなかったジェイソン・テイタムだが、レブロンとデュラントが不参加となれば、間違いなくコーチ陣は一番手としてチョイスするはずだ。NBAのトップスコアラーであるアンソニー・エドワーズ、世代屈指のゲームメイキングスキルを持つタイリース・ハリバートンも現状では替えが見当たらない。一方、ジュルー・ホリデーは34歳という年齢、デリック・ホワイトは本大会でも代役としての選出となったことから、ロサンゼルスでは他の選手にスポットを明け渡すと見られている。

 注目すべきはフロントコートの人選だろう。バム・アデバヨは4年後に31歳を迎えるため、キャリアの絶頂期で順当に選出される可能性が高い。しかし、アンソニー・デイビスは35歳、ジョエル・エンビードは34歳となるが、両者のキャリアには常にケガが付き纏っている。これらを踏まえると、どちらか一方または両選手共に残りのNBAキャリアを優先する可能性も大いに考えられる。

 では、パリ五輪のロスターから抜けた選手たちの穴を埋めるのは誰なのかという疑問が湧くが、USAバスケットボール協会の種まきはすでに始まっていた。その一部が本大会に選出されなかった2023年のW杯組であり、『ESPN』はパオロ・バンケロジェイレン・ブランソンがアメリカ代表に復帰すると予想した。

バンケロは2023年のW杯にアメリカ代表として出場[写真]=Getty Images


 そして、成長著しい若手の台頭も忘れてはならない。来シーズンでキャリア5年目を迎えるタイリース・マクシーは毎年のようにステップアップを果たし、2023-24シーズンは平均25.9得点を記録して最優秀躍進選手賞(MIP)を獲得。再建途中のオクラホマシティ・サンダーにも有望株は少なくなく、ペルトン氏はその中からリムプロテクターのチェット・ホルムグレンと、総合力の高さで球団の2番手を担うジェイレン・ウィリアムズをラインアップに追加している。

 だが、才能で溢れかえるアメリカにはその席を狙っている選手が他にも数多く待ち構えている。2019年のドラフトトップ指名であるザイオン・ウィリアムソンジャ・モラントは、コンディションが安定していれば両選手共にスターター起用でも驚かないほどの実力者。また、2021年組からはプレイメイキングとリーダーシップに定評のあるケイド・カニングハムと、同年の新人王としてトロント・ラプターズを牽引するスコッティ・バーンズに代表入りの可能性が見出されたほか、テイタムの同僚であり攻守で存在感を発揮できるジェイレン・ブラウンや、5度のオールスターを経験しているドノバン・ミッチェルも有力候補の一角としている。

 そして、最大の注目株は次世代の怪物候補として名高いクーパー・フラッグだろう。来シーズンからデューク大学に進学するこのタレントは、ザイオンやビクター・ウェンバンヤマに次ぐスターとして脚光を浴びており、パリ五輪開催前のキャンプでは選抜チームに選ばれ、現役のスター選手たちと対峙しながら堂々としたプレーを披露。22歳未満でアメリカのオリンピック代表に名を連ねた選手は2012年のデイビスと、2021年に代役として選出されたケルドン・ジョンソンのみとなるが、フラッグのポテンシャルは計り知れない。

五輪前のアメリカ代表との練習試合に出場したフラッグ[写真]=Getty Images


 自国開催ともなれば金メダル獲得は絶対的な任務となるため、アメリカ代表は6連覇に向けて最強の布陣を敷いてくるに違いない。果たして、4年後にはどの選手たちがチームUSAのジャージに袖を通しているのだろうか。

▼ESPNが予想する2028ロス五輪のアメリカ代表&その他候補
※選手名(ポジション/ロス五輪開幕時の年齢)

・予想ロスター
デビン・ブッカー(G/31歳)
ジェイレン・ブランソン(G/31歳)
タイリース・ハリバートン(G/28歳)
タイリース・マクシー(G/27歳)
アンソニー・エドワーズ(G/26歳)
ジェイレン・ウィリアムズ(F・G/27歳)
パオロ・バンケロ(F/25歳)
ジェイソン・テイタム(F/30歳)
バム・アデバヨ(F・C/30歳)
アンソニー・デイビス(C/35歳)
ジョエル・エンビード(C/34歳)
チェット・ホルムグレン(C/26歳)

・その他の候補選手
ドノバン・ミッチェル(G/31歳)
ディアロン・フォックス(G/30歳)
ジャ・モラント(G/28歳)
ジェイレン・サッグス(G/27歳)
ケイド・カニングハム(G/26歳)
ジェイレン・ブラウン(G・F/31歳)
スコッティ・バーンズ(F・G/26歳)
トレイ・マーフィー三世(F/28歳)
ザイオン・ウィリアムソン(F/28歳)
ブランドン・ミラー(F/25歳)
クーパー・フラッグ(F/21歳)
エバン・モブリー(C/27歳)

文=Meiji

男子アメリカ代表の関連記事

代表の関連記事