2020.01.31
8月31日から開幕した「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」(以降、W杯)は、9月15日に最終日を迎え、オーストラリア対フランスによる3位決定戦、アルゼンチンとスペインによる決勝戦が行われる。
しかしながら、FIBAランキング1位のアメリカ代表は準々決勝でフランスに敗退。順位決定戦でセルビアにも敗れて屈辱の2連敗。14日に行われたポーランド戦を制したものの、7位という悔しい結果に終わった。
今回のアメリカ代表は、グレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ/サンアントニオ・スパーズHC)による新体制で迎えたものの、スーパースターがこぞって不参加を表明。8月上旬から行われたトレーニングキャンプを前にも多くの選手が出場辞退となり、急造チームかつベストメンバーではなかったことは否定できない。
そんな中、キャリア3年目のドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)は8試合すべてに出場し、チームトップの平均27.2分に13.1得点4.3リバウンド5.0アシスト1.1スティールと奮闘。
平均得点とアシストは、いずれもケンバ・ウォーカー(ボストン・セルティックス/平均14.4得点5.4アシスト)に次ぐチーム2位と、主力として毎試合活躍を見せていた。
特に準々決勝のフランス戦で見せた怒濤のスコアリングショーは強烈なインパクトを与えていた。第3クォーターに10点ビハインドを背負う中、ジャンパーやレイアップ、3ポイントで加点。豪快なダンクをたたきつけたことも印象的だったと言っていい。
15日(現地時間14日)、W杯を終えたミッチェルは、現地メディア『The Athletic』へ胸の内を明かしていた。
「東京(東京オリンピック2020)ではまた12人が選ばれて出場することが期待されている。来年、僕らは舞い戻ってみせる。今年僕らが準備不足だったわけではないけど、もっと入念な準備をしていく」とミッチェルは言う。
現時点でポポヴィッチHCが来年の東京オリンピックのロースターを決めていることはまずないものの、今回のW杯の結果をふまえて準備に時間をかけつつ、より強力なロースターで臨むことが期待されている。
今回のW杯を辞退したレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)といった世界的なスーパースターたちも、オリンピック出場について前向きに捉えている。
さらに、今夏のトレーニングキャンプに招待されたジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)やアンソニー・デイビス(レイカーズ)といったリーグ屈指の実力者たちも参加表明するかもしれない。
ミッチェルはレブロンやカリー、ハーデンたちとは選手としての実績や格で劣るものの、「(オリンピック出場について)彼らがオファーしてくるのを待たなければいけないとは思う。でも僕は、来年もあの場にいたいんだ」と語っていた。
今季のNBAは、W杯の影響で昨季から開幕が約1週間遅れることとなる。W杯ではアメリカ代表だけでなく、複数の国と地域でNBA選手たちが活躍しており、今季のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性は決してゼロではない。
それでも、マイク・コンリーやボーヤン・ボグダノビッチ、ジェフ・グリーンにエマニュエル・ムディエイが加わり、豪華戦力を手にしたジャズで、ミッチェルが今季どんなパフォーマンスを見せてくれるのかはぜひとも注目していただきたい。
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