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FIBAランキング5位として「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」(以降、W杯)に臨んだアルゼンチンは、現役NBA選手不在ながらも抜群のチームケミストリーとタフなディフェンスで勝利を重ねて決勝まで勝ち進んだ。
ところが、スペインとの決勝では大黒柱の39歳、ルイス・スコラが前半無得点にシャットアウトされてしまうなどスペインに主導権を握られてしまい、最後は75-95で力尽きた。
アルゼンチンは大黒柱を封じられる中、24得点を挙げたガブリエル・デックやファクンド・カンパッソらを中心に応戦したものの、点差を1ケタまで縮めることができず。
肝心のスコラは第3クォーター残り2分57秒でフリースローを沈めてようやく初得点。後半にはほぼノーマークで3ポイントを放つシーンがあったものの、スコラの右腕から放たれたショットはことごとくリムに嫌われてしまい、試合全体でフィールドゴール10投中成功わずか1本の計8得点で終えることに。
「僕らは今、本当に悲しい。すごく悲しいよ」とスコラが試合後に口にしたのもうなずける。決勝を戦うのだから、優勝と準優勝では大きな違いがあり、誰もが勝者になりたいもの。だがスコラはポジティブに切り替え、こう続けた。
「僕は自信を持ってる。何時間かして(W杯を)振り返った時に僕らはきっと自分たちのことを誇りに思うはずだ。(決勝は)彼らが僕たちよりもいいプレーをしたということ。彼らは優勝に値するチームだった。このゲームだけでなくトーナメント全体においてもいいチームだった」。
ヒューストン・ロケッツやインディアナ・ペイサーズなどで計10シーズン、NBAでプレーしてきたスコラは、現在中国のプロバスケットボールリーグ(CBA)の上海シャークスでプレー。W杯の開催国となった中国では大きな歓声が送られる中、老かいなポストプレーや3ポイント、ピック&ロールにおける絶妙な合わせなど、大会を通して申し分ないパフォーマンスを見せたと言っていい。
準優勝ではあるものの、スコラはインディアナポリス(アメリカ)で開催された2002年以降初となるW杯のオールスター5(ベスト5)に選出され、平均17.9得点8.1リバウンドと上々の成績で今大会を終えた。
9月3日のナイジェリア戦ではW杯における通算得点でアンドリュー・ゲイズ(オーストラリア出身)の記録を抜いて歴代2位へ浮上するなど、スコラはここ2週間でいくつもハイライトを残してみせた。
優勝には届かなかったとはいえ、アルゼンチンとスコラが中国で見せたパフォーマンスの数々は、優勝に値するほどすばらしいものだったと言っても過言ではないだろう。
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