2021.07.24
6月1日に全日程を終え、6月3日から4日にかけて行われたB.LEAGUE AWARD SHOW 2020-21で個人賞の受賞者が発表されたBリーグ2020-21シーズン。川崎ブレイブサンダースの藤井祐眞はレギュラーシーズンベストファイブに加え、ベストディフェンダー賞とベストタフショット賞も受賞し、昨シーズンに続いて3つの個人賞を受賞する快挙を成し遂げた。
6月8日にBリーグ応援番組『B MY HERO!』に生出演した藤井は、受賞に関して「チームが勝っていなければ多分取れなかったと思います」と謙遜しつつも、「シーズンを終えて、こうしてみなさんに評価されて良かったと思います」と喜びを示した。
今シーズンのベストタフショット賞に選ばれたのは、藤井が2月28日の横浜ビー・コルセアーズ戦で決めたショットだった。“神奈川ダービー”という負けられない1戦における、試合時間残り4.2秒で同点の場面。ローポストでパスを受けた藤井は、秋山皓太(横浜ビー・コルセアーズ)のディフェンスをターンアラウンドでかわし、決勝点となるシュートを決め切った。
番組では実際に映像を見ながら藤井は、「ボールをもらった瞬間、絶対にシュートまで行こうと決めていました」と当時の心境を回想。「最初のドリブルでディフェンスが来なかったらそのまま行こうと思ったんですけど、ディフェンスがついてきたのでターンして、もう打ち切りましたね」と劇的な決勝弾を振り返った。厳しい体制からのショットながら、打った瞬間に「来たな」と思ったという藤井。番組MCこにわさんの「人生であんなにフェイダウェイしたことないのでは?」という質問に対しては、笑いながら「ないですね(笑)」と返答した。
さらにこのタフショットを決めた直後、藤井は一瞬喜んだ後にタイマーが0.7秒で止まったことに気づくと、すぐさまディフェンスに切り替え。「ブザーが鳴ってくれたら一番良かったんですけど、タイマー見た瞬間0.7秒で止まっていたので、最後までディフェンスしなきゃと思って」と、ベストディフェンダーらしい、守備意識の高さを垣間見せた。
「今年はビッグラインナップでやらしてもらったんですけど、そのときにスイッチディフェンスが多くなって、相手チームのビッグマンとのマッチアップが増えたんです。そのビッグマンに対してやられないようにつく。ボールを持たせる前からファイトして、もたれた後もタフに、ミスマッチだけど一人で守り切るという気持ちでやっていました」
試合終盤でも攻守にタフなプレーを続けることができる藤井。番組を視聴しているファンから寄せられた、「なぜ第4クォーターまでタフさが保てるのか」という質問に対しては、「個人としてはあまり意識していないんですけど……」と前置きをした上で以下のように回答した。
「本当に試合終盤の方が足が動くというか。逆に出だしの方が息が上がったりして結構きついときの方が多いですね。アップが足りてないんですかね? 分かんないですけど(笑)。本当に足は試合終盤の方が動きます。僕が動けるというか、相手選手の疲労が溜まって足が動かなくなっているのかは分かりませんが」
また、自身のプレースタイル確立の背景について問われると、「小中高はディフェンスはほぼほぼせずに、オフェンスだけを純粋に楽しんでいました」と回想し、転機となったのは拓殖大学時代だと明かした。
「大学に入ってディフェンスをやり始めたというか、一つ上の先輩の鈴木達也さん(京都ハンナリーズ)のディフェンスを見て本当にすごいなと思って。自分もそうしなきゃと思って」
そして、その経験は東芝ブレイブサンダース神奈川に入団してからも生きたようで、「東芝でどうすれば試合に出してもらえるのかと考えて、ディフェンスやハッスルプレーが新人の頃は必要なんじゃないかなと思って。そういうところだけを続けていきたので、それが今自然と身についているのかなと思います」と、大学時代からルーキー時代に培った経験が現在の自身を作り出していることを話した。
2シーズン続けてアワードの話題をさらった藤井。果たして2021-22シーズンはどのような活躍を見せるのか、引き続きそのプレーに注目が集まるだろう。
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