2018.05.18
5月13日に行われた「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」クォーターファイナルにて、本拠地の船橋アリーナに集まった大観衆の声援を背に、川崎ブレイブサンダースを2勝1敗で下した千葉ジェッツ。リーグナンバーワンの観客動員数という数字が物語っているように、ファン、ブースターの後押しが強みの1つであることは間違いない。死闘となった川崎との戦いでも、最後の最後まで選手たちにパワーを送ったのは「Go! Jets!」の大声援だった。まさしく「ホームコートアドバンテージ」を活かして、初のセミファイナル進出を決めた。
キャプテンの小野龍猛は「タフになるとはわかっていたので、そのタフさに負けずに自分たちのバスケットができた。すごく疲れたが、今後につながるいいゲームができたと思っている。大声援を受けてプレーできるのは、自分たちの強みだと思っているので。プレーしていて、すごく楽しかった。ホームで戦えることは、全然違うと思う。昨シーズンはアウェーで悔しい思いをしたので、ホームで戦うことに対する思いが強かった。しっかりとホームで開催できて、自分たちの“6番目の選手”でもある大観衆の前で戦えたのはありがたかった」と、ゲームの感想も含めてこう語った。
エースの富樫勇樹は、第3戦の前にすべてをリセットするためにシャワーを浴びてゲームに臨んだ。この決断が第3戦での活躍を呼んだとも言っていいが、その上でホームコートで戦える強みを口にした。「相手どうこうはもちろん、ホームでやれるというのは大きい。チーム全員が(レギュラーシーズンの)60試合やってきて、全体2位としてチャンピオンシップ(セミファイナルまでの)ホームゲーム4試合を勝ち取れたというのは、本当にがんばってきて良かった。今日はそれを全員が実感できた試合だったと思う。ホームの声援の後押しをまた受けて、2連勝してファイナルに進みたいなと思う」
シーズン終盤から、ベンチから出てきて流れを変えるプレーでチームに貢献している石井講祐は「ホームで試合ができるというのは本当に強みで、ホームの声援のおかげで今日は勝てたと思う。ブースターの声を力にして戦うことができたと思うし、本当にありがたかった。(セミファイナルは)第3戦を戦いたくないので、すべての準備をしっかりして連勝で勝ち進みたい」と話した。
そして、大野篤史ヘッドコーチは、クォーターファイナルをホームで開催できなければ負けていたと素直にコメント。「お互いにプライドを持って戦った。本当に大変な相手なので2試合で終わらせられれば良かったが、そううまくいかなかった。そこでしっかりタフに最後まで戦ってくれて、正直うれしかった。今日、ホームでなければ本当に負けていたと思う。本当に僕たちの背中を押してくれて、勇気をもらった。ホームで応援してくださった方のためにも、来週(セミファイナル)もしっかりとしたいいゲームをしていきたいなと思う」と述べ、安堵の表情を見せた。
自分たちの目標であったホームコート開催で、ファン、ブースターの大声援をパワーに変え、次もチーム一丸となって戦うことは間違いない。そして63試合で培ってきた自分たちのバスケットを展開すれば、横浜アリーナ行きのチケットが近づくはずだ。タラップには、すでに彼らを乗せる飛行機が待ち構えている。
文=鳴神富一
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