2019.04.03

山下泰弘が戦線離脱のライジングゼファー福岡、小林大祐と石谷聡の活躍に期待

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

大阪エヴェッサvsライジングゼファー福岡(@サンエイワーク住吉スポーツセンター)
4月3日19時5分

 大阪エヴェッサにとって前節の滋賀レイクスターズ戦で喫した1敗は悔やまれるものだった。敗れたのは1戦目。立ちあがりでの出遅れを前半のうちにディフェンスで挽回し、その後再び先行を許しながらも藤高宗一郎と長野誠史の躍動で踏みとどまると、残り4秒の土壇場から5点差を追いついてみせる劇的な展開だった。しかし、その勢いで延長は精神的に優位に立ったはずが、相手の得点源を抑えられず3点差で涙を飲んだ。そのショックを引きずったかのように、2戦目は開始から7分近くにわたって無得点。結局第1クォーターは2得点と完全に沈黙したが、ディフェンスでは第3クォーター終了時点で31失点と成果を挙げ、トレバー・ムバクウェの17得点16リバウンドの奮闘も効いて7点差で制した。チャンピオンシップ進出の可能性はなくなり、残留プレーオフ出場の危機もまだ完全には回避できていないが、長野が1戦目で15得点、2戦目で11得点6アシストと成長の跡を見せていることは希望の光だ。

 一方のライジングゼファー福岡は、西地区優勝へのラストスパート態勢に入った琉球ゴールデンキングスの地力に屈して連敗。1戦目は59得点に抑えこまれ、2戦目は86失点とディフェンスを崩された。さらには1戦目で山下泰弘がケガを負い、レギュラーシーズン中の戦列復帰が難しい状況。山下の離脱は、連敗が「7」に伸びたチームに追い打ちをかける大きな試練。代わって2戦目でスターターに名を連ねた小林大祐の活躍が救いだ。

 1月と2月に続いて3月もわずか1勝しか挙げられなかった福岡だが、1月と3月の各1勝はいずれも大阪からのもの。直近の3月の対戦は第1クォーターで31得点、第4クォーターで8失点という攻守両面で会心の内容だったが、1月の対戦も小林が22得点と本領を発揮し、石谷聡も13得点7アシストと活躍。2人には、チームメートとなって3シーズン目の山下の不在をカバーする奮起を期待したい。

文=吉川哲彦

■ロースター
・大阪(ヘッドコーチ:穂坂健祐)
今野翔太
長野誠史
藤高宗一郎
ファイ・パプ月瑠
根来新之助
木下博之
合田怜
エグゼビア・ギブソン
佐々木隆成
熊谷尚也
畠山俊樹
ジョシュ・ハレルソン
吉井裕鷹
トレバー・ムバクウェ

・福岡(ヘッドコーチ:ボブ・ナッシュ)
遥天翼
山下泰弘
小林大祐
薦田拓也
波多野和也
エリック・ジェイコブセン
津山尚大
青木ブレイク
石谷聡
城宝匡史
加納誠也
ベンジャミン・ローソン
マーカス・ブレイクリー
鈴木龍雄

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