2019.04.26

優勝候補筆頭の千葉ジェッツに挑む富山グラウジーズ、阿部友和とライオンズが脅威になるか

レギュラーシーズン最高勝率を記録した千葉に、ワイルドカード2位で出場権を獲得した富山が挑む [写真]=兼子慎一郎

千葉ジェッツvs富山グラウジーズ(@船橋アリーナ)
第1戦:4月27日15時5分、第2戦:4月28日15時5分、第3戦:4月29日15時5分※2戦先勝方式

 第35節にリーグ記録を塗り替えるシーズン50勝に到達した千葉ジェッツは、最終節もサンロッカーズ渋谷を退けて8連勝、52勝8敗という成績でレギュラーシーズンを終えた。1戦目は第3クォーター終了時点で1点差までにじり寄られたが、最後の10分間は35-11と圧倒。続く2戦目も前半は8点をリードされる展開から、後半に56-27と爆発した。年明け以降わずか1試合しか出場していなかったトレイ・ジョーンズが1戦目で23得点、2戦目で15得点と準備を怠っていないことを証明したほか、2戦目では普段出場機会の少ない選手にもチャンスを与え、中でも原修太は16得点と期待に応えた。石井講祐が規定の成功本数をクリアし、3ポイント成功率のタイトルを獲得したことも明るい材料だ。

 優勝候補筆頭の千葉に挑む8番目のイスを勝ち取ったのは富山グラウジーズだ。後がない状況で迎えた最終節はレオ・ライオンズジョシュア・スミスに加えて宇都直輝も得点力を発揮。その破壊力抜群のオフェンスで三遠ネオフェニックスを蹴散らし、1勝1敗に終わった京都ハンナリーズと連敗したシーホース三河を抜き去ってワイルドカード2位に滑りこんだ。2シーズン連続の残留プレーオフ出場、それもB2降格の危機が眼前に迫った昨季から一気にチャンピオンシップまでジャンプアップしたことは特筆に値する。

 この顔合わせはやはり、昨季千葉でプレーしたライオンズと阿部友和の存在を抜きに語ることはできない。特に千葉で3シーズンを過ごした阿部は、第21節のホームでの直接対決で1戦目に21得点をマークすると、出場停止の宇都に代わってスターターを務めた2戦目は7アシスト。最終節1戦目でも10得点9アシストと活躍しており、新天地で輝きを取り戻した阿部の船橋アリーナ凱旋は千葉にとって大きな脅威となる。富山が番狂わせを演じられるかどうかは、阿部の仕事人ぶりにかかっていると言っていい。

文=吉川哲彦

■ロースター
・千葉(ヘッドコーチ:大野篤史)
ジョシュ・ダンカン
富樫勇樹
マイケル・パーカー
田口成浩
トレイ・ジョーンズ
大宮宏正
アキ・チェンバース
西村文男
藤永佳昭
ギャビン・エドワーズ
石井講祐
原修太
小野龍猛

・富山(ヘッドコーチ:ドナルド・ベック)
レオ・ライオンズ
アラン・ハーンドン
船生誠也
阿部友和
山田大治
水戸健史
宇都直輝
比留木謙司
大塚裕土
葛原大智
青野文彦
ジョシュア・スミス
前田悟
松山駿

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