2025.07.20

デンマークに辛勝も若き日本代表にホーバスHCが手応え…アジア制覇へ「まずグループ突破」

「グループ突破」をアジアカップでの最初の目標としたホーバスHC [写真]=野口岳彦
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 7月20日、千葉県船橋市のLaLa arena TOKYO-BAYで行われた「SoftBank CUP 2025(千葉大会)」第2戦で、男子日本代表(FIBAランキング21位)はデンマーク代表(同59位)と対戦し、69-63で辛くも勝利を収め、2連勝を飾った。試合終了直後、場内インタビューにトム・ホーバスヘッドコーチが応じ、接戦をものにした安堵感とともに、54年ぶりのアジア制覇が期待される「FIBAアジアカップ2025」に向けた課題と展望を語った。

 試合は終盤までもつれる接戦となった。日本は第4クォーター序盤、ターンオーバーが続く苦しい展開だったが、同点で迎えた開始1分47秒、湧川颯斗の3ポイントシュートや金近廉のフリースローで抜け出しに成功。終盤には吉井裕鷹の豪快なワンハンドダンクも飛び出すなど、詰め寄るデンマークを振り切った。

 試合を振り返ったホーバスHCは、まず「1点差でも勝ちは勝ち。選手たちが頑張りました」とチームを称賛。続けて、「若い選手も良い経験になったし、ベテラン選手も一緒にプレーすることでタイミングとかが少し良くなってきたかなと思います」と、チームとしての成長に手応えを示した。

 54年ぶりのアジアカップ制覇への期待が寄せられる中、指揮官は冷静にチームの現状を見つめている。「パリ五輪が終わって、今は若い選手が入って、このプロセスは少し時間がかかると思う」と、新チームの構築には時間が必要との認識を示した。

 しかし、その言葉には確固たる自信がみなぎる。「間違いない。日本バスケは強くなる。絶対」。自信に言い聞かせるように話した指揮官は、来るアジアカップに向けて具体的な目標を掲げた。「良いチームを作って、アジアカップでは、まずグループで勝つこと。そのあと、もっともっともっと、目標を作ります」。まずは目の前のグループステージ突破に全力を注ぎ、その先にある頂点に向けて、一歩一歩着実に歩を進める構えだ。

 この大会が終われば、ロスター12名の決定など、アジアカップへの準備も本格的になる。「一歩一歩です」と語るホーバスHCのもと、若手とベテランが融合し、成長を続けるAKATSUKI JAPAN。アジアの頂、そしてその先の夢へ向けて、着実に歩みを進めている。

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