2026.01.07

【京王Jr.ウインターカップ】“光る原石”が滋賀U15の快進撃をけん引…佐藤瑠一シャンドレイ「楽しむことを忘れない」

準決勝で33得点を挙げた佐藤[写真]=伊藤大允
フリーライター

 JBA推薦枠で3大会ぶり2回目の出場を果たした滋賀レイクスU15(滋賀県)は、「京王 Jr.ウインターカップ2025-26 2025年度第6回全国U15バスケットボール選手権大会」のベスト4まで勝ちあがった。1月7日の準決勝では京都精華学園中学校(京都府)に51-75のスコアで敗れたものの、横江豊ヘッドコーチは3位決定戦に向け、選手たちへ期待を込めた。

「明日は勝ち負けではないと思いますし、失敗してもいい。ここまでこれたことを誇らしく思ってもらいたいですし、自信を持って、楽しんでプレーしてほしいなと。試合を見ていただいているお客さんにも、いいチームだなって思ってもらえるような姿を見せたいと思います」

 指揮官の言葉を体現するように、Jr.ウインターカップのコートで躍動する選手がいる。

外角のシュートも得意とする佐藤[写真]=バスケットボールキング

「自分は『楽しむ』というマインドを忘れないようにしています。せっかくこの舞台に立ってるので楽しまないともったいないですし、悔いが残らないようにプレーしたいので、まずは楽しむことを意識しています」

 そう話すのはキャプテンでエースの佐藤瑠一シャンドレイ。昨年は滋賀のトップチームへの練習参加や、11月に開催された「インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP2025」にも飛び級で出場を果たしている“光る原石”の1人だ。

「みんなからは『シャン』とか『シャンくん』て呼ばれています」と話す佐藤は、フィジカルを生かした力強いドライブ、外角からも高確率でシュートを重ねる173センチのウイングプレーヤー。日本、フィリピン、スペインにルーツを持つ両親のもとで育ち、中学校に進学するタイミングで三重県から滋賀へ引っ越したという。

 名古屋ダイヤモンドドルフィンズアルバルク東京のユースチームでプレーする選択肢もあったようだが、環境面や指導方針が「自分としては一番しっくりきた」という理由で滋賀U15への加入を決意した。

 チームはJBA推薦枠での出場ながら、AXLS(鹿児島県)との初戦を4点差で競り勝つと、3回戦ではレバンガ北海道U15に54-52で勝利。四日市メリノール学院中学校との準々決勝は53-49で制して4強入りを果たした。

「推薦で出場させてもらったので、できるだけ上に行って優勝を目指したいという気持ちがあったんですけど、負けてしまってすごく悔しいです」

 決勝進出を逃し、佐藤は涙を流した。だが、「シャンを中心にオフェンスを組み立てるチーム」と指揮官が語るように、滋賀U15の堅守速攻を引っ張る佐藤の存在なくして、ここまでの快進撃はなかっただろう。

 1回戦からの5試合で積み重ねた得点は、合計124得点。平均24.8得点をマークする背番号11は、準決勝では6本の3ポイントシュートを含む33得点で京都精華学園を苦しめた。

滋賀U15の指揮を執る横江HC[写真]=バスケットボールキング

 就任1年目で現役時代はBリーグでも活躍した横江HCは、「シュートが上手なので、そこに関しては何も心配していません」と佐藤を評価。しかし、将来を見据え、より高いレベルの助言を送る。

「まだまだ課題がたくさんあります。今はアタックに関しても通用してしまっていますが、これから先を考えるとなかなか厳しい。アタックの部分をもっともっと磨いていかないといけないです」

 大器の片鱗を存分に漂わせる佐藤は、「チームとしても俺たちは強いんだなっていう気持ちが強くなりました」と激戦の中でつかんだ手応えに胸を張る。滋賀U15は厳しい戦いをくぐり抜けてここまできた。

 8日の3位決定戦はライジングゼファー福岡U15との最終戦。楽しく、悔いなくコートを駆ける佐藤瑠一シャンドレイの姿は、きっと見る者の心を揺さぶるはずだ。

文=小沼克年

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