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「まだ足りない」福大大濠に突きつけられた現在地…福岡第一の南里明玲「最後にまた決勝で」雪辱誓う

大勢が決した終盤も走り続けた福岡第一の南里[写真]=佐々木啓次

■30点差の敗戦…宿敵への雪辱ならず

 宿敵に、またしても大差をつけられた。ウインターカップ2026 福岡県予選の決勝リーグ最終戦で、福岡第一高校は福岡大学附属大濠高校に50-80で敗戦。2位で全国行きの切符は手にしたものの、インターハイ県予選で33点差の大敗を喫した相手へのリベンジはかなわなかった。

「夏は大濠さんに大差で敗れてしまった。大濠さんと福岡でやるのは、多分ラストだと思うので、勝って1位で通過したい」。試合前にそう話していたのは、福岡第一でゲームキャプテンを務める3年生の南里明玲だ。本大会での戦いも見据え、「2位だと苦しいトーナメントになると思うので、やっぱり1位で行きたい。1位シードのほうが優勝に近い」と、1位通過へのこだわりを口にしていた。

 福大大濠戦のポイントとして、南里が挙げていたのはディフェンスからのブレイクと3ポイントシュートの確率だった。彼自身も「ブレイクで先頭を走ってのレイアップや3ポイントに注目してほしい」と意気込んでいたが、この日はチームとしても個人としても、その2点が思うように形にならない。速攻に持ち込めても最後のシュートを決めきれず、3ポイントシュートも成功率が伸び悩んだ。失速した後半は福大大濠に主導権を握られ、点差はじわじわと開いていった。

■出場機会に恵まれなかった2年間…努力でつかんだ成長

[写真]=佐々木啓次


 南里は3年間かけて3ポイントシュートを磨いてきた。朝も夜も自主練習を欠かさず、時間がある日は1日500本以上を打ち込む。「入学したときは得意じゃなかったんですけど、今は得意なほうになった」と、試合でも自信を持って打てるようになり、福大大濠との大一番にも「自分がシュートを決めるんだという気持ち」で臨んだ。それだけに、勝負どころで精度を欠いてしまった悔しさは大きい。「やっぱり大事な場面でのシュートが入らなかったので、まだ足りないかなと思います」

 昭栄中学時代は主軸として全国大会にも出場したが、高校入学後の2年間はなかなか試合に出られず、苦しい時期を過ごした。中学時代とのギャップは大きく、南里は当時を思い出しながら「最初はだいぶ、へこみました」と笑う。「自分がイメージしていた以上に高校の強度が高くて、圧倒されました」

[写真]=佐々木啓次


 それからは「(宮本)聡さん、耀さんとか、銀(山口銀之丞)さんに追いつこうと必死でやっていました」と、先輩の背中を夢中で追いかけた。自信をなくしたときもあったというが、食事と地道な体幹トレーニングで高校の強度に負けない体を作り上げていく。福岡第一名物のランメニュー「33秒ラン」で走力も鍛えた。

 縦28メートルのコートを全力疾走とバックランで3往復し、33秒で走り切る。これを20本、しかも通常の練習メニューをこなしたあとに行う。入学当初はきつかったが、今は「もう慣れました」と言えるまでに成長した。培ってきた走力は、チームの誇りでもある。「やっぱり福岡第一といえば走力。どのチームにも走力では絶対に負けたくないと、みんなが思っている」と胸を張る。

■「最後にまた決勝で」福大大濠へのリベンジを胸に

[写真]=佐々木啓次


 試合後、南里は静かな、けれど意志の強さを感じさせる口調でこう語った。「今日はいい時間帯もあったけど、40分間やり切る力がまだ足りなかった。冬までに40分間やり切る力をつけて、最後にまた決勝で大濠さんと当たって、笑顔で終われればいいかなと思います」

 福大大濠へのリベンジを果たしての日本一を目指し、高校3年間の集大成となるウインターカップに挑む。県予選会場の応援席に掲げられていた「走らんか!」の旗は、東京でも彼の背中を押してくれるはずだ。

取材・文=高尾太恵子

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