2019.01.11

「猪のように突っ走っていきたい」年女の井澗絢音が新天地でさらなる飛躍を誓う

年女でもある井潤絢音が移籍先のトヨタ紡織で存在感を示し始めた [写真]=兼子慎一郎
取材歴15年目でミニバス、中学、高校、大学、トップリーグに日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

「第94回天皇杯・第85回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」ファイナルラウンド女子準々決勝第1試合は、デンソーアイリスとトヨタ紡織サンシャインラビッツという、ともに愛知県刈谷市に本拠地を置くチームの対戦となった。

 試合は、デンソーのインサイドに対するディフェンスが機能したトヨタ紡織が第3クォーター終盤までリードを奪う展開に。しかし、残り2分半に髙田真希の速攻でデンソーが逆転に成功すると、伊集南、稲井桃子の3Pシュートでリードを広げる。対するトヨタ紡織は、第4クォーターで長部沙梨が気を吐くも、第3クォーター終盤に付いた5点のビハインドを詰めることができず。フリースローでの失点も大きく響いて69-78で敗れた。

 トヨタ紡織は、このファイナルラウンドを司令塔で得点源でもある川原ゆいをケガで欠いての戦い。その川原の代わりにガードとして奮起したのが井潤絢音(いたに・あやね )だ。

「最初は2番ポジションだったのですが、(皇后杯前の)練習で1番ポジション(ポイントガード)に変わりました。でも、紡織はみんなでカッティングするスタイルなので、特に1番だからというのはなく、いつも通りやれました」と語る。それでも、試合に敗れ、「インサイドでやられ過ぎたので、もう少しヘルプに行けたかなとも思います。それに1番でセフティーの位置にいたこともあったとはいえ、リバウンドにももう少し行けたかなとも思います」と、反省ばかりが口をつく。

 井澗は、今シーズンよりトヨタ紡織に移籍した選手。名古屋市立若水中学校で全中優勝を果たし、桜花学園高校(愛知県)時代には主力として3年生の時には3冠獲得を達成するなどキャリアもある。高校卒業後は名門のシャンソン化粧品シャンソンVマジックに入団し、そこでも試合経験を積んでいったが、1年目と4年目(昨シーズン)に左ひざの前十字じん帯を損傷。このケガもキッカケの一つとなり移籍を決意した。

 新天地で迎えた今シーズン、開幕戦では9得点8リバウンド5スティールをマークした井澗。「開幕戦は私の中でも結構よかったと思っていて。でも、そこからいい感じの(試合)はなくて」と、振り返る。だが、Wリーグで7位につける(2018年12月16日時点)トヨタ紡織において、いまや欠かすことのできない存在。まだまだ理想とする動きには達していないが、「みんなでパスでつないでいくスタイルは私の好きスタイルです」と言うように、チームの動きにもしっかりと順応している。

「猪のように突っ走っていきたいと思います」という年女の井澗。1月18日から再開するWリーグの後半戦はいきなりデンソーアイリスと対戦。「今回はインサイドをやられ過ぎたので、(相手のセンターに対しての)ディフェンスでの寄り方、オフェンスではどう点に絡んでいくかをまた考えていきたいです」と、意欲を燃やしていた。

文=田島早苗

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