2020.05.24
栃木ブレックスは、今シーズンからチーム名を「宇都宮ブレックス」へと変更した。だが、安齋竜三ヘッドコーチのもと昨季のメンバーが12名、シーズン中に双方合意の上で契約解除となった田原隆徳も含めれば13名が残留し、継続路線を選択した。
もちろん、10月5日で39歳となる田臥勇太もその1人だ。
8月27日の「B.LEAGUE TIPOFF カンファレンス2019」に登壇した田臥は、「メンバーが変わらないことを強みに変える意識をみんなが持たないといけない」と指摘しつつも、「そこは意識できていると思いますし、長いシーズンですので、これからどれだけ成長しようという気持ちがあるかだと思います」と、チームの現状を明かした。
「チーム全員で戦うバスケットというのは自分たちの強みとして意識していますし、“チーム全員”というのはファンの方もチームだと思っていますので、そこはどこのチームにも負けないよう、今シーズンもやっていきたいです」
宇都宮はBリーグ4年目を迎える今季、1カードのみの開幕戦を任されるチームに選ばれた。相手は川崎ブレイブサンダース。10月3日、17000人収容の横浜アリーナで開催される。
宇都宮、田臥にとってもBリーグの開幕戦は「初めて」。川崎は昨シーズンもB1の他チームに先立って開幕戦を経験しており、今シーズンは4名の新戦力が加わった。最後に戦った「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2018-19」では、ともに20点差以上をつけて2連勝したが、「川崎さんは今までのメンバーに新しいメンバーも加わってさらに強くなっていると思います。受け身にならずにチャレンジャーの気持ちで戦いたい」と、チームの大黒柱はいつもどおり“チャレンジャー”として臨む。
昨季の田臥は、腰痛を理由に約5カ月間戦列を離れ、なかなか試合に出ることができなかった。終盤には復帰したが「戻ってこれたところで終わってしまった」と、シーズンを終えた直後に語っていた。
「横浜アリーナでできるのは選手としても嬉しいですし、ファンの方も『いよいよ始まるな』という気持ちで挑めると思います。川崎さんと一緒にいい試合をして、Bリーグのスタートを期待してもらえるような試合をできればいなと思います」
田臥は神奈川県横浜市出身、会場となる横浜アリーナは言わば地元だ。2019-20シーズンのスタートは、慣れ親しんだブレックスアリーナ宇都宮ではないが、田臥にとっては絶好の場所なのかもしれない。
田臥選手を開幕戦のコートで見たい——。
そう思っているのはきっと、宇都宮のファンだけではないだろう。
文=小沼克年
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