2019.12.20

富山グラウジーズは宇都直輝が不在、全員でカバーし相手の守備網を突破できるか

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

富山グラウジーズ vs 秋田ノーザンハピネッツ(@富山市総合体育館)
第1戦:12月21日18時5分、第2戦:12月22日13時5分

 今季は同一カード連勝がまだ1度しかない富山グラウジーズ。前節の島根スサノオマジック戦も1戦目を取りながら2戦目で敗れ、今季初の3連勝を逸した。1戦目は第3クォーターまでの8点リードを失い、残り4分で7点ビハインドを背負う状況から巻き返して白星をつかんだが、2戦目は宇都直輝が欠場した影響もあり、今季初めて得点が60点を割って21点差の完敗。前日に決勝点を挙げたジョシュ・ペッパーズも8得点とオフェンスでは存在感を示すことができなかった。その中で、前々節に戦列復帰した阿部友和が今季最多の9得点をマークしたことは好材料と言っていいだろう。

 秋田ノーザンハピネッツも前節は名古屋ダイヤモンドドルフィンズを相手に1勝1敗と星を分けたが、こちらは1戦目を落として2戦目にリベンジ。1戦目は24本ものオフェンスリバウンドを奪ったことでフィールドゴール試投数が83本にのぼりながら、そのうち32本を占めた3ポイントが4本しか決まらなかったのが致命傷となった。

 翻って2戦目は第1クォーターで23-10と先手を取り、最終的に相手を58点に抑えるディフェンスの勝利。1戦目で6本の3ポイントをすべて外した保岡龍斗が3本の3ポイントを含む21得点を挙げ、長谷川暢は5アシスト2スティール、伊藤駿も4アシストと中山拓哉の不在をカバーした。連敗していれば“貯金”ゼロとなっていただけに、2戦目を取って白星先行を維持したことは大きい。

 1試合平均失点でリーグ最少を誇る秋田のディフェンスを、得点力が安定しない富山がどう打ち破るか、このカードのポイントはその1点に尽きるだろう。前節負傷し、左肩鎖関節亜脱臼と診断された宇都を欠くのは大きな痛手だが、富山は得点を分散させて秋田のディフェンスを混乱させたい。レオ・ライオンズ前田悟以外の得点面の貢献は欠かせず、特に阿部や水戸健史葛原大智の突破力とシュート力が勝敗に与える影響は少なくないはずだ。

文=吉川哲彦

■ロースター
・富山(ヘッドコーチ:ドナルド・ベック)
レオ・ライオンズ
山口祐希
松山駿
船生誠也
阿部友和
山田大治
水戸健史
菅澤紀行
宇都直輝
前田悟
葛原大智
ジョシュ・ペッパーズ
ダニエル・オルトン
ジョシュア・スミス※インジュアリーリスト

・秋田(ヘッドコーチ:前田顕蔵)
細谷将司
野本建吾
白濱僚祐
今川友哲
伊藤駿
中山拓哉
長谷川暢
保岡龍斗
ウィリアムスニカ
ハビエル・カーター
ジャスティン・キーナン
カディーム・コールビー
古川孝敏

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