2023.06.26

元スラムダンク奨学生の矢代雪次郎が現役引退…SR渋谷の通訳兼サポートコーチに就任

現役引退を発表した矢代[写真]=B.LEAGUE
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 6月26日、香川ファイブアローズの矢代雪次郎が現役引退を発表し、サンロッカーズ渋谷の通訳兼サポートコーチに就任した。

 千葉県出身で現在31歳の矢代は、177センチ79キロのポイントガード兼シューティングガード。大学時代にはスラムダンク奨学生として渡米し、2016年にアメリカのベサニー大学から群馬クレインサンダーズに入団した。その後、愛媛オレンジバイキングスを経て香川に加入すると、2020年には仙台89ERSへ通訳兼選手として移籍。2021年に香川へ選手兼通訳として復帰を果たすと、今シーズンは選手兼通訳兼アシスタントゼネラルマネージャーとして所属し、19試合に出場した。

 現役引退に伴い、2023-24シーズンからはSR渋谷の通訳兼サポートコーチに就任。今回の発表に際し、同クラブを通じて「サンロッカーズ渋谷の前身である日立サンロッカーズは柏市の高校に通っていた私にとって1番身近で憧れのチームでした。そんなチームに選手としてではないですがスタッフとして加入できることは大変うれしく、また同時に気の引き締まる思いです。さまざまな経験を活かしつつ、常に謙虚で多くのことを学びながらチームの勝利に貢献できるよう努めて参ります」とセカンドキャリアへの意気込みを語った。

 また、矢代は香川のクラブ公式サイトを通じて以下のように引退への思いを語っている。

「あれは確か小学3年生くらいの頃、通っていた学童保育所にバスケットリングが来て毎日のようにバスケをし、それからバスケの楽しさを知ったときには夢はずっとプロバスケ選手になることでした。全国の舞台も知らない無名の高校生がスラムダンク奨学生に選ばれ、夢であるアメリカの地でバスケを始めました。それまでは生意気にも、例え全日本クラスの同級生たちを見ても俺でも同等に戦えると思っており、自信だけは一丁前の自分は本場アメリカのしかも自分よりも年下のチームメートに歯も立たず初めてすごいと圧倒される日々を送ることになりました。

 それから6年の月日が経ち、アメリカでそれなりに自信を取り戻し日本に戻っていくつかのトライアウトを受けて群馬クレインサンダーズで夢であったプロのキャリアを始めました。自分なら活躍できると信じて入ったBリーグ。思い描いていた様な活躍はできないながらもB2リーグで7年間、選手兼通訳としてプレーさせていただきました。まだまだできる、まだまだプレーしたい。このまま終わるのは嫌だ。いろいろな感情があるのが今の正直な気持ちです。でもここで私の一つの夢が終わるときが来ました。

 現役選手を引退します。

 この7年間、たくさんの楽しいこと、うれしいこと、苦しいこと、辛いことがありました。そんな中でいつも思い出すのは人との繋がりです。たくさんのチームにお世話になり、多くのスポンサー様に支えられ、さまざまなチームメートやスタッフとは多くの苦楽を共有し、そしてブースターの皆さまには応援していただきました。できることなら全員一人ひとりにお礼をしたい気持ちです。しかしながらそれはできませんので、この場をお借りして御礼を申し上げます。

 本当にありがとうございました。

 また第二の人生を始めるにあたり、サンロッカーズ渋谷から声をかけていただけたことをとても有り難く、光栄に思いこの道に進むことを決めました。次はスタッフの1人としてですが、チームに対し、大きく言えば日本バスケットボール界に対し少しでも貢献できるようこれから精進して参ります。皆さまの記憶に少しでも選手『矢代雪次郎』が残ればこの上なくうれしく思うとともに、これから新たな道を歩む自分を少しでも応援していただけると幸いです。

 改めて選手生活7年間応援していただき、感謝いたします。ありがとうございました」

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