2023.09.28

【B1クラブ展望/宇都宮】期待高まる2人の即戦力…堅守維持と得点力アップで巻き返しへ

CS復帰、さらには覇権奪還を目指す宇都宮 [写真]=B.LEAGUE
フリーライター

「本当に楽しみなシーズンになると思います。昨シーズンはチャンピオンシップを逃してしまったので、まずはチャンピオンシップに出られるように、そしてそこから優勝を狙えるようにやっていきたいと思います」

 前年度の覇者として臨んだ2022-23シーズンは東地区3位でフィニッシュ。佐々宜央氏がヘッドコーチに昇格して2年目の今シーズン、キャプテンの田臥勇太は目標を力強く宣言した。

 田臥を筆頭に渡邉裕規遠藤祐亮らのコアメンバーは健在。9選手が残留する継続路線ながら実績十分な新戦力獲得にも成功し、帰化選手のギャビン・エドワーズ、昨季は平均19.4得点5.5アシストをマークしたディージェイ・ニュービルが加わった。

 リーグ屈指の堅守を誇る宇都宮は、昨シーズンも1試合平均72.1失点を記録して強みを存分に発揮した。一方で、得点では2021-22シーズンの平均79.8得点から「73.7」にダウン。比江島慎が絶対的エースであることは変わらないが、エドワーズとニュービルがいかに得点力アップに貢献できるかが1つのポイントになるだろう。

 若手では、昨シーズンの即戦力となった高島紳司にさらなる期待が高まる。だが、同選手は開幕前のケガで出遅れるため、ニューフェイスにも期待だ。196センチ102キロの体格を武器とする村岸航と、アメリカ留学を経て入団したポイントガードの四家魁人が新たなスパイスを加えられるか。

 掲げたスローガンは『STRIVE』。「たゆまぬ努力をし続ける」、「全員で泥臭く、全力で取り組んでいく」という意味を込めた合言葉のもと、3度目の頂点に照準を合わせる。

■KEY PLAYER/PF #42 アイザック・フォトゥ

ワールドカップの経験をフォトゥも活かしたい [写真]=B.LEAGUE


 ジョシュ・スコットが新天地に渡った今季、宇都宮の大黒柱を担うのはアイザック・フォトゥだ。

 フックシュートを代名詞とする“柔”のインサイドプレーヤーは、8月にニュージーランド代表として「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」に出場。世界最高峰の舞台で経験を積み、これまで以上に力強く体を張ったプレーでもチームの窮地を救うだろう。

文=小沼克年

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