【B1第9節見どころ】島根vs千葉Jは安藤誓哉と富樫勇樹のエース対決に注目

島根のオフェンスをけん引する司令塔の安藤誓哉 [写真]＝B.LEAGUE

小沼克年

フリーライター

　約2週間半のバイウィークを終え、B1リーグは中盤戦へと突入する。再開後の先陣を切るのは、熱き青と赤が激突する島根スサノオマジックvs千葉ジェッツの好カードだ。

　両者の成績はともに8勝6敗。しかし、東地区3位の千葉Jに対し、島根は西地区6位に位置する。熾烈な西の覇権争いを制するためにも、島根はここから白星を伸ばさなければならない。チームは前節の琉球ゴールデンキングス戦で2連敗を喫したが、ペリン・ビュフォードが復帰する好材料もあった。千葉J撃破へは、第6節から欠場が続くハッサン・マーティンがコートに戻ってくるかどうかもポイントになるだろう。

　レギュラーシーズンと東アジアスーパーリーグを並行して戦う千葉Jは、バイウィーク中に動いた。ジャスティン・マッツとの契約を双方合意のもとで解除し、オーストラリア代表のゼイビア・クックスを獲得。実績十分の28歳が期待に応え、巻き返しの立役者となれるか。今節の出場は不透明だが、どのようなプレーを披露するのか注目が集まる。

　クックスの電撃加入により、今節は島根のニック・ケイとのオーストラリア代表対決が見どころの1つ。だが、松江市総合体育館で最も火花を散らすのは、安藤誓哉と富樫勇樹の両エースだろう。安藤は1試合平均20.1得点で得点ランキング3位。富樫は同20.7得点で同2位とオフェンスを引っ張る。自らのプレーでチームを上昇させるのは、はたしてどちらか。

得点、アシストともにチーム最多を記録する富樫勇樹 [写真]＝B.LEAGUE

　北海きたえーるでは、レバンガ北海道が中地区首位の三遠ネオフェニックスに挑む。北海道はアウェーでの2連勝で休養期間に入った。今節の白星獲得へは、B1トップの攻撃力を誇る三遠に対しても高い守備力を発揮することが絶対条件となる。さらには同72.1得点にとどまるオフェンス面の上積みも必要。シューターの中野司はもちろん、古巣戦となるキャプテンの寺園脩斗には積極性を貫いてオフェンスを引っ張ることが求められる。

　11月の5試合で1勝にとどまった群馬クレインサンダーズは、今節での連勝が必須。ホームに迎え撃つのは、勝率で上回るファイティングイーグルス名古屋だ。FE名古屋は同75.5失点を記録する堅いディフェンスが強み。一方の群馬はここまで80点以上をマークした試合が2試合のみ。ロースコアゲームになることも予想されるが、今後への手応えをつかむためには攻撃力アップが必須。トレイ・ジョーンズ、辻直人が持ち前の得点力を発揮できるか注目だ。

　かたおかアリーナ京都では、京都ハンナリーズと富山グラウジーズが顔を合わせる。京都は第8節で今シーズン初の2連勝をマーク。今節も白星を積み上げられるかどうかは、かつて富山でプレーした岡田侑大と前田悟がカギを握る。なかでも前田は3試合連続で欠場しているため、コートに立ってファンへ元気な姿を見せてほしい。唯一白星のない富山としても負けられない。課題であるターンオーバーを減らし、質の高いプレーを披露した先に待望の勝利が待っている。