2025.07.07

自慢のディフェンスでメンバー入りに名乗り…ジャン・ローレンス・ハーパージュニアが存在感示す

アジアカップのロスター入りを目指すローレンス・ジュニア [写真]=伊藤大允
バスケットボールキング編集部

 日本生命カップ2025(東京大会)で、男子日本代表(FIBAランキング26位)はオランダ代表(同52位)との2連戦に臨み、初戦を70−78で落とすも、第2戦で74−53と快勝した。試合後にメディア対応したジャン・ローレンス・ハーパージュニアは、2試合を通じての手応えとともに、ディフェンス面の修正について語った。

 第1戦は出だしで主導権を握ったものの、後半にオランダのゾーンディフェンスに対応しきれず逆転負け。ハーパージュニアはこの試合で8分34秒の出場にとどまり、1得点に終わった。だが、「やっぱり昨日の負けは悔しかったですし、みんなでチームメートやコーチを信じて戦ったから、今日はいい試合ができたと思います」と前日の敗戦からの切り替えを強調した。

 第2戦では、序盤から強度の高いディフェンスを展開し、第1クォーターを21−13、第2クォーターを22−10と圧倒。前半で20点差をつけると、後半もリードを維持し続けて快勝した。ディフェンスでの貢献が光ったハーパージュニアは、「常にディフェンスは意識しています。この大会とBリーグではファウルの基準が違うので、ギリギリのラインを攻める自分のスタイルに合わせる必要がありました。昨日はファウルが多かったのですが、今日はしっかりアジャストできたと思います」と語り、修正力の高さをうかがわせた。

 また、「受け身になってはいけないと思っていて、何事にも挑戦することが大事だと感じています。前にボールをプッシュする場面では、仲間が空いていたので、気持ちよくパスを通して決めてくれたのが良かったです」と、積極性を意識したプレーに手応えをにじませた。

 今年2月のFIBAアジアカップ2025予選でA代表デビューを果たしたハーパージュニアは、「若い選手が多いからということではなく、みんながバスケットに対する考え方や姿勢を共有できているので、チームとしてスムーズに機能していると思います。それを継続していきたいです」と、チームへの信頼を語った。

 代表において自身のポジションを聞くと、「まあ全然下ですよね。やっぱり自分が目標にしているのが(河村)勇輝なので、そこまで追いつかないと。やっぱり自分は意味ないと思っているので、そこまでいけるように頑張っていきたいと思います」と上を向いた。

 試合後の記者会見でトム・ホーバスHCも、ハーパージュニアの変化を高く評価した。

「昨日は彼らしくないプレーが目立っていた。でも今日はしっかりとステップアップして、プレーの質も上がった。うちのコーチングがうまく機能したと思う」

 さらにホーバスHCは、具体的な改善点にも言及した。「昨日はトラップが来たときにジャンプしてパスを出してしまっていた。それはやめようと伝えたところ、今日はしっかり修正していた。彼は言われたことをすぐに修正できる選手。本当に学ぼうとする姿勢があるし、いいチームメートになると思う。もっと上手くなりたいという意欲が強く、いろいろ質問したり、話をよく聞こうとする。それは本当にいいこと」と、代表チームの中での成長と将来性に太鼓判を押した。

 2戦を通して課題を乗り越え、確かな成長を見せたハーパージュニア。その柔軟性と向上心は、今後の代表戦やFIBAアジアカップ2025へ向けた強化の中でも、確実に日本代表の武器となるはずだ。本人も、「アジアカップのロスターに選ばれるために、どんな小さなことでも全力で取り組んでいきたいです」と意欲を見せており、代表定着へ向けて一層の飛躍が期待される。

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