
2025.06.28
7月5日と6日、有明アリーナで開催された「日本生命カップ2025」。男子日本代表はオランダ代表(FIBAランク54位)と対戦し、1勝1敗で大会を終えたが、内容重視で臨んだ2試合からは、8月のFIBAアジアカップへ向けた多くの“試金石”が浮かび上がった。
初戦、日本は70-78で敗北。立ち上がりはジェイコブス晶やテーブス海、西田優大らが得点し、ジョシュ・ホーキンソンが3ポイントシュートを決めるなど好スタートを切った。
第2クォーターには金近廉と川島悠翔の奮闘で42-36とリードして前半を折り返す。しかし第3・第4クォーターにかけてオランダのアウトサイド攻勢に苦しみ、日本のミスも重なり逆転を許す。吉井裕鷹が負傷交代を余儀なくされる中、ホーキンソンは14得点11リバウンド、ジェイコブスが15得点と奮闘したものの、終盤に失速して敗戦を喫した。
ホーキンソンは「日の丸を背負うことには誇りを感じていますし、キャプテンとして責任を持ってプレーしたいです」とも語っており、その言葉からも日本代表への強い思いがにじみ出ていた。
本人も「こういう試合というのは、ある意味“試す場”でもあると思います。多くの選手が、何が機能して、何が機能しないのかを探っているのです」と語り、チームの発展に向けた貴重な機会だったことを強調した。
翌6日の2戦目は新戦力を多数起用して臨み、渡邉伶音、狩野富成らがA代表デビューを果たした。第1クォーターではホーキンソンと金近の活躍で21-13とリード。第2クォーターには中村が初得点を挙げ、渡邉も躍動して43-23と前半圧倒した。
第3クォーターではオランダのプレッシャーに一時苦しむ場面もあったが、ジェイコブスとホーキンソンが3ポイントで引き離し、中村も好調を維持。第4クォーターでは狩野のディフェンス、中村の勝負強いプレーで74-53と快勝した。中村が3P4本を含む16得点、ジェイコブス14得点、ホーキンソン10得点8リバウンド4アシスト、狩野4ブロックの活躍だった。
立ち上がりの悪い流れを自らの得点で断ち切った[写真]=伊藤大允
また2戦目では新戦力の台頭が大きな収穫となった。中村太地はチーム最多16得点(3P4本)、渡邉や狩野もそれぞれプレーで貢献し、チーム全体の層の厚さを示したことは、アジアカップでの戦略選択肢の幅を広げる。今後は韓国戦(7月11日・13日)、デンマーク戦(SoftBank CUP・7月19日・20日)へと続くが、今回の成果と課題をもとに、チームはさらなる進化を遂げる準備を整えていくであろう。
最後に改めて、ホーバスHCがホーキンソンへ託した言葉である。「厳しさも必要だ」という助言は、キャプテンとしての覚悟とチームに対する責任感をさらに高めるものといえる。8月のアジアカップに向け、新たに歩み出す“日ノ丸キャプテン”と日本代表に期待したい。
文=入江美紀雄
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