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12月23日。7日間におよぶ激闘「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会」が幕を開けた。
ウインターカップ初出場となった千葉経済大学附属高校(千葉県)は、今年のインターハイでベスト8に入った県立西原高校(沖縄県)と武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で対決。
10月26日に船橋アリーナで行われた「平成31年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会 (ウインターカップ2019)千葉県予選会」。昭和学院高校との決勝を72-62で制した千葉経済大学附属は、千葉県代表としてウインターカップ初戦に臨んだ。
試合は西原の知名祐里や具志堅夏琳(ともに3年)というスコアラーたちに対して、千葉経済大学附属がチームとして好ディフェンスを見せ、攻めては177センチの高さを存分に発揮した優博美(3年)が28得点37リバウンドの大暴れ。西原のプレスの前にターンオーバーを32本犯したものの、千葉経済大学附属が最終スコア70-57で勝利。
池端直樹コーチ(千葉経済大学附属)は試合を終えて「どれだけ優の周りの選手が守って、彼女が攻めるか、というのがゲームのキーポイントだったので、そういう点では彼女はよく期待に応えてくれて、オフェンスの方で頑張ってくれましたし、ディフェンスリバウンドも拾ってくれました」と優について語った。
また、注目の知名に対しては、キャプテンの土屋奈緒子(3年)を中心に、千葉経済大学附属は絶妙なチームディフェンスで対応。知名は16得点に3アシスト6スティールを挙げたものの、リング下へ入れさせないディフェンスを貫き、最後まで爆発を許さなかった。
「土屋は一生懸命、真面目に守る選手なので、オープンで1対1の時はドライブを注意して、(西原のチームメートが)ハイピックに来たら、ファイトオーバーダウンという指示を練習からやっていました。よくやってくれたと思います」と池端コーチはキャプテンを称賛。
一方の土屋も「1対1のディフェンス。あとはチームとして、カバーのローテーションも練習でやってきました。うまくいっているところもあったので、そこは良かったと思います」と西原へのディフェンスについて手応えを感じていたようだ。
西原はこの試合を通じて、ミドルレンジからロングレンジのショットがなかなか決まらず苦しんでいたのだが、それも千葉経済大学附属の入念な準備が招いたものだったと言っていいだろう。
「そういう守りを練習してきたつもりです。私たちはあんまり多く点数は取れないので、低いスコアでどれだけ粘れるかということは多少なりともできたのかなと思います。私たちとしては、いいゲームができた。西原さんにとってはいいゲームができなかった。それが勝ち負けだと思うので。たまたま今日はそうなりました」と池端コーチ。
前日は「なかなか寝つけませんでした」と明かした土屋だが、「インターハイでベスト8に入っているチームに勝てたということは、自分たちもそれぐらいの実力があるのかなと思うので、明日からも自分たちのディフェンスをして、走るバスケットができたらと思います」と自信を得たようだ。
24日の2回戦で千葉経済大学附属が戦うのは、東京成徳大学高校(東京都)。土屋は「よく練習試合をしているのですが、その時もミスが多かったので、1人1人がディフェンスをしながら自分たちのバスケットができればいいなと思います」と口にし会場を後にした。
取材・文=秋山裕之