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12月23日に開幕した「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会」も、残すところあと2日。男子はベスト4が出そろい、福岡第一高校(福岡県)、東山高校(京都府)、北陸高校(福井県)、福岡大学附属大濠高校(福岡県)の4校が残った。
準決勝第1試合では福岡第一と東山が激突。連覇を狙う福岡第一は、今大会もここまで他を圧倒する強さでベスト4まで勝ちあがっている。しかし、東山は今夏のインターハイで対戦した際、第3クォーター終了時点で4点差と競り合いを演じた。加えて、10月に行わえた交歓大会では59-76と今シーズン初黒星を喫した相手。
井手口孝コーチは27日の試合後、「ここまで点差が開いてる分、ほんのわずかですが緊張感のないシュートやオフェンスがある」と指摘したが、キャプテンの小川麻斗(3年)は「この3試合はプレータイムをシェアできているので、残りの試合はフルで出ても大丈夫」と強気だ。どんなに多くてもあと2試合、体力が余っている分、試合開始から小川と河村勇輝(3年)を筆頭に繰り広げる高速バスケットで主導権を握りたいいところだ。
対する東山は、第4シードの報徳学園高校(兵庫県)との準々決勝を4点差で競り勝って福岡第一への挑戦権を手にした。報徳学園戦では米須玲音、ムトンボ・ジャン・ピエール(2年)を起点としたハーフコートバスケットに加え、勝負どころで夏以降注力してきた走る展開が出たことが勝因につながった。大澤徹也コーチは「ようやく(走る展開が)出たので、うちとしては大きかった」と手応えを口にした。
米須、脇阪凪人(3年)の2ガードは河村と小川に対抗できる力があり、松野圭恭(3年)の得点力も大きな武器。選手たちは王者に対し「苦手意識はない」と口をそろえており、真剣勝負の場での王者撃破へ気合十分だ。また、何と言っても昨年から火花をちらしてきた米須vs河村の高校最後となるポイントガード対決にも目が離せない。
2年ぶりとなるウインターカップの舞台に返ってきた福大大濠。同校は序盤戦屈指の好カードであった開志国際高校(新潟県)との激闘を制すると、勢いと確かな自信をつけた。その後は洛南高校(京都府)、延岡学園高校(宮崎県)を退けて、北陸との準決勝へ。
エースの横地聖真(3年)は開志国際戦で30得点を挙げるなど、ここまで1試合平均18.5得点。抜群の安定感と勝負強さで攻撃をけん引しており、言わずもがな決勝進出へは引き続きエースの活躍が必須になる。また、ディフェンスでは相手シューター陣のほか、留学生のダンテ スレイマニ(3年)をどう抑えるかも重要。キーマンはマッチアップが予想される木林優(3年)だ。
インターハイでは次々と強豪校を撃破し、準優勝で大会を終えた北陸。ウインターカップでもその勢いを再現するかのように勝ち進んでいる。中でも27日の明成高校(宮城県)との準々決勝は、米本信也(2年)と髙橋颯太(3年)の2人で15本の3ポイントをマークして大会をとおしてのハイライトを作った。
同校は福岡第一と同様、インターハイに次ぐ決勝進出がかかる一戦。明成との試合は3ポイントが一番の勝因となったが、髙橋は「途中ディフェンスが良くなかった部分があったので、そこは修正が必要」と反省した。「以前試合した時は横地選手に点数を取られて負けてしまったので、相手の守るべきところはわかっています」とも話すように、北陸はまず、ディフェンスに重きをおいて試合に入りたい。泥臭く相手を守り、そこから自分たちのオフェンスにつなげて勝ちをつかめるか。