Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
8月、京都精華学園高校(京都府)の1年生トリオが新潟県で脚光を浴びた。ポイントガードの堀内桜花、パワーフォワードの八木悠香、センターのディマロ ジェシカである。
この春、期待の即戦力として新たに加わった3人は、インターハイでもそれぞれが持ち味を発揮しチームのベスト4入りに大きく貢献した。堀内と八木は先発に名を連ね、堀内は物怖じしないゲームコントロールと鋭いアシスト、隙あらば自らシュートを決め、八木は腕の長さと脚力を生かしたリバウンド、インサイドアタックで攻守に活躍。ジェシカも2年生のイゾジェ ウチェと同じ188センチの高さを誇り、速攻にも参加する走力を兼ね備えている。
伸び伸びとプレーする下級生たちをまとめるのは、背番号4を背負う瀬川心暖(3年)。縦への突破を得意とする堀内に対し、瀬川は精度の高いアウトサイドシュートを持ち味としており、先発を担う植村文音(3年)は堅い守備で仲間を支える存在だ。今年は3人のルーキーが注目されがちだが、京都精華学園の強みは選手一人ひとりの力量が高く、そのうえでバランスの取れた陣を敷ける点だと言える。
今夏のインターハイ、優勝を果たした桜花学園高校(愛知県)を最も苦しめたのも京都精華学園だった。試合は終始拮抗した展開となるも、終了間際に相手の底力を見せられ63−66で桜花学園に軍配。それでも、八木が22得点11リバウンド、ジェシカが20得点17リバウンドの活躍を見せて女王を最後の最後まで苦しめた。
夏の成績からすれば、ウインターカップで桜花学園の対抗馬の最右翼は京都精華学園と言っていいだろう。司令塔の堀内は「一緒の高校生やし、普通に勝てる相手やと思います。最後とられてなかったら勝ってたと思うから、いけると思います」と強気なコメントを残し、冬を見据えていた。
京都精華学園はこの夏に味わった悔しさと確かな手応えを糧に、ウインターカップでは“打倒・桜花”、そして悲願の日本一を狙う。
文=小沼克年