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2年ぶりのウインターカップ出場を果たした明星学園高校(東京都)は、夏に引き続き東京都予選を全勝で乗り切り全国大会への切符を手にした。
8月に行われたインターハイはベスト8。攻撃では2人の留学生センター、守備では激しいプレッシャーディフェンスを武器に白星を重ねた。しかし、準々決勝の京都精華学園高校(京都府)戦では、一時競り合うも16点差で敗戦。チームはこの試合で得た課題を糧に、もうすぐ開幕するウインターカップに備えている。
「リバウンドを留学生の2人に任せすぎてしまい、オフェンスでも中の攻めに偏ってしまいました」と、インターハイを振り返るのはキャプテンの菅野響(3年)。先発ガードの酒井杏佳(3年)も「インターハイでは、留学生同士の対決になったときに差を感じました。留学生に頼っていたら勝てないと痛感しました」と話し、「自分たちも積極的に得点を取りにいくように心がけています」と冬の大舞台を見据える。
2人が言うように、一見、アディクペ エスター(3年)とアダム アフォディヤ(2年)の高さが目立つ明星学園だが、菅野は京都精華学園戦で28得点をマークしているシューターであり、酒井もスピードとスティール感覚に優れるガードだ。
実際はチームバランスも良く、新たな指揮官となった青木良浩コーチも「今までは7:3か6:4で留学生が得点を取っていましたけど、今はそれが逆転しています。日本人だけでもそこそこやれますし、そういうチームを目指している」と自信をのぞかせる。
「伝統は伝統として残して、速い展開は青木だから」
11月のウインターカップ予選終了後、「4」の数字が入った川崎ブレイブサンダースのオーセンティックリュックを背負いながら、青木コーチはそう言った。
明星学園の持ち味である堅実な守備をベースにしつつも、いざ攻撃に転じればスピーディーかつ大胆なプレーで得点を奪う――。明星学園は夏の課題をブラッシュアップし、新たに掲げた理想に近づくため、大会直前まで調整を続ける。
文=小沼克年