2021.12.12

【ウインターカップ2021注目チーム】開志国際「いきなりの山場、チームを支える3年生たちの奮起に期待」

開志国際のカギを握る2年生エースの介川アンソニー翔 [写真]=伊藤 大允
フリーライター

今年の開志国際高校(新潟県)は下級生主体のチームである。先発ポイントガードは1年生の澤田竜馬が務め、介川アンソニー翔が2年生エースとして攻撃をけん引。ウインターカップではパワーフォワードの武藤俊太朗、留学生センターのバシール・ファイサル・モハメッド(ともに2年)もスターティングファイブに名を連ねる可能性があり、富樫英樹コーチも「下級生主体なので伸びしろは相当ある」と期待を寄せる。

しかし、地元開催となったインターハイでは、のちに優勝を果たした中部大学第一高校(愛知県)に敗れて3回戦で敗退。11月のウインターカップ予選でも帝京長岡高校(新潟県)相手に75−81で競り負け、4回目のウインターカップは新潟県2位で出場することとなった。

この結果、チームはいきなり山場を迎えることになり、1回戦で福岡大学附属大濠高校(福岡県)と激突。両者は2019年のウインターカップでも2回戦で対戦しており、この試合が大会初戦となった開志国際は6点差で敗れている。今大会はまず、先を見据えずに一戦必勝で福大大濠戦にフォーカスを当てたい。勝利へのキーマンとなるのは最上級生としてコートに立つ3年生、特にガード陣だと言える。

福大大濠にはU19日本代表の岩下准平、針間大知(3年)などの経験豊富なガードがそろうため、ダブルキャプテンを務める野口竜真、内田貴斗の3年生が澤田をサポートしたい。また、富樫コーチが「ダブルイシバシ」と呼ぶ石橋大和、石𣘺有規(ともに3年)も控えガードとして流れを変えられる存在だ。この2人が大濠戦勝利の立役者になる可能性も十分にありえるだろう。

昨年のウインターカップを振り返れば、チームは新型コロナウイルスの影響を受けた。仙台大学附属明成高校(宮城県)との2回戦を前に、大会主催者の指示により棄権を余儀なくされたのだ。あれから1年、再びウインターカップの舞台に戻ってきた。相手にとって不足はない。試合開始から、これまで溜め込んだものすべてを出してほしい。

文=小沼克年

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