2021.12.08

【ウインターカップ2021注目選手】岩下准平(福岡大学附属大濠)「気持ちのこもったプレーでチームを引っ張る“大濠の魂”」

福大大濠の絶対的存在、岩下准平 [写真]=佐々木啓次
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

「ディフェンスやルーズボールはその日の調子に関係なく、誰でもできることなので、そこはウィンターカップに向けて全員がやっていかないといけないと思います」

11月3日に行われたウインターカップ福岡県予選の決勝、福岡第一高校に敗れた福岡大学附属大濠高校の岩下准平(3年)は、試合後のメディア向けのインタビューで幾度となく「ディフェンスやリバウンド」を強調した。

9点差で敗れたこの試合、序盤から福岡第一ペースも第2クォーター終盤には岩下が立て続けに2本の3ポイントシュートを沈めて気を吐く。福大大濠は、後半に入ると一時は1点差に詰め寄ったが、最後は引き離されて惜敗。「自分たちのシュートが入らない時にディフェンスもしっかりとできなくて、そこで相手に流れ持っていかれたのが敗因だと思います」と岩下はこう試合を振り返った。

西福岡中学校時代には2年生の時に全国大会で優勝、3年生の時には準優勝と輝かしい成績を持つ岩下。気持ちのこもった力強いドライブは当時からで、福大大濠に入学後も、落ち着いたプレーと勝負強いシュートで1年生から頭角を現した。

だが、昨年は7月に膝の大ケガを負いウインターカップは不出場。チームは出場したものの、コロナ禍で開催された全国大会で岩下のプレーを見ることはできなかった。

それでも復帰を遂げ、最上級生となった今年は、チームをインターハイ出場に導く活躍。インターハイは、「U19 ワールドカップ2021」に出場し、ラトビアから帰国後の隔離期間のために途中出場となったが、ポイントゲッターとして、またコート上で常に声を出すリーダーとしても仲間を盛り立てた。

「ディフェンスの強度を強くし、ルーズボールやリバンドなど、気持ちの面でもどこのチームにも負けないように。個人としては落ち着いて周りを見て、もっと(攻めの)バリエーションを増やしたいです」

大濠が誇る闘将は、高校最後となる大一番での勝利に向けて余念がない。

文=田島早苗

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