2022.08.01

福岡第一を逆転優勝に導いた崎濱秀斗「琉維さんのパスを決めることができてうれしかった」

決勝の試合残り5秒に逆転3ポイントを沈めた崎濱[写真]=伊藤 大允
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 8月1日、香川県で「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)男子の部」決勝が行われ、福岡第一高校(福岡県)が開志国際高校(新潟県)と対戦した。

 57-57の同点で最終クォーターに突入すると、福岡第一が開志国際を追いかける展開に。それでも、終盤に果敢なディフェンスから相手のターンオーバーを呼び込み、2点差まで詰め寄ることに成功。そして試合時間残り5秒、轟琉維のアシストから崎濱秀斗が値千金の3ポイントを決めて、福岡第一がついに逆転を果たす。

 最後の開志国際のオフェンスも見事に守り切り、最終スコア77-76で福岡第一が3年ぶり4度目のインターハイ優勝を飾った。

 試合終了後、福岡第一の2年生である崎濱が取材に対応した。「FIBA U16 アジア選手権大会」、「FIBA U17 ワールドカップ」と代表活動に参加していた崎濱は「大会直前にチームに合流して、1・2回戦や準々決勝など、本当にチームに迷惑をかけたんですけど、最後の最後で自分が3ポイントを決めてチームを勝利に導けたので良かったです」と今大会を振り返った。

「代表での役割とチームでの役割が全く違ったので、そこにアジャストするのが難しかった」と話す崎濱は、3年生の轟や城戸賢心などにアドバイスをもらいながら、インターハイを戦い抜いたという。

「琉維さんがずっと『リングアタックしろ』と言ってくれてて、その言葉に助けられたし、最終的に琉維さんからいいパスを受け取って、決めることができてうれしかったです」

轟のパスを受けた崎濱は、見事に逆転の3ポイントを決め切った[写真]=伊藤 大允

 決勝では11分49秒の出場で8得点4リバウンドを挙げた崎濱は、最後の逆転シュートについて聞かれると、「もうジャストでパスが来たので、入ると確信して思いっきり打ちました」と語り、マイナスなことは考えず「シュートを決めることだけを考えていた」と明かした。

「(福岡第一は)大所帯のチームで、1本のシュートでも外したらいけないという気持ちが強かったです。外したらダメだと自分に言い聞かせて、シューティングのときも試合のときもやっていました」

 ベンチ入りできなかった選手たちの思いも背負ってプレーした崎濱だが、自身の課題について聞かれると、「自分は課題もたくさんあって、一個挙げるなら、メンタルの部分です。もうちょっと自信を持ってプレーしたらいいパフォーマンスができると思うので、自信を持てるような練習をして、ウインターカップに臨んで行きたいです」と語った。

 それでも、チームを全国制覇に導く3ポイントを決めきった最後のプレーは、大きな自信になったはずだ。崎濱は最後に、ウインターカップへ向けて力強く意気込みを語った。

「次は自分たちが追われる側になります。今大会は福岡第一らしいバスケットができたかと言われたら全然できていなかったので、ウインターカップではディフェンスからの速攻を意識して2連覇できるように頑張りたいです」