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4月になり新学期がスタート。新チームには新入生も正式に加わり、インターハイ予選に向けて本格的にチームの強化が進んでいるころだ。バスケットボールキングでは2023年に注目したい高校生ケイジャーをピックアップ。高校バスケ界をけん引するエース候補生を紹介する。
文・写真=田島早苗
インターハイとウインターカップの2大会で出場を逃した昨年は、東山高校(京都府)にとっては苦しい1年となっただろう。そのため、選手たちの今年に懸ける思いは強い。
その中で、新チームが2月に臨んだ「第33回近畿高等学校バスケットボール新人大会」では接戦を制して優勝。指揮を執る大澤大澤徹也コーチは、「下級生から試合に出ている選手たちですが、(昨年の)インターハイとウインターカップを戦うことができていないので、こういった経験をたくさんしながら、勝ち切ることができるチームを作っていかないといけないと思います」という。
チームの中心となるのは佐藤友(3年)と瀬川琉久(2年)。佐藤は近畿新人大会の決勝でもミドルシュートを主体に44得点を奪取し、優勝の立役者となった。オールラウンドな動きを持ち味とする佐藤に、大澤コーチは、「(近畿新人では)しっかりと状況判断をしてインサイドとアウトサイドでバランス良く攻めていた」と及第点を与えた。
近畿新人大会では「20点以上10リバウンドのダブルダブルを目標にしていた」という佐藤自身も、「シュートに対して積極的にリバウンドに行くことで、みんながシュートを打ちやすい環境は作れたのかなと思います」と、手応えを感じたようだ。それでも、「チームが苦しいときにいかに自分が声を出すかということを意識していたのですが、自分自身も暗くなってしまったところがあったので、そこはこれからの課題です」という。さらには、「ファウルを重ねてしまうことが多いので、そこも解消していきたいです」とも語った。
東山では、1年生からスターターを担う瀬川。近畿新人大会でも1対1や3ポイントシュートなどで攻撃を仕掛け、相手ディフェンスを翻弄した。それでも、大澤コーチは、「点を取れる力は十分にあるので、もっと周りを生かすプレーを覚えることが課題だと思います。パスがさばけないわけではないので、今よりもっとうまくさばけるようになれば、一皮むけるかなと思っています」と言う。それは、期待が高いからこその要求とも言えるだろう。