Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
4月になり新学期がスタート。新チームには新入生も正式に加わり、インターハイ予選に向けて本格的にチームの強化が進んでいるころだ。バスケットボールキングでは2023年に注目したい高校生ケイジャーをピックアップ。高校バスケ界をけん引するエース候補生を紹介する。
文・写真=田島早苗
昨年のインターハイでチーム史上初の全国大会ベスト4となった東海大学付属福岡高校(福岡県)。そのチームにおいて躍進の原動力となったのが、当時2年生だった浜口さくらだ。力強いドライブを武器に、ドライブからのシュートやアシストなど攻撃の起点として奮闘。大事な場面でのシュートでもチームを後押しした。
しかし、インターハイ後は右ヒザの半月板の手術を行い、戦線から離れることに。これは以前からヒザの状態が良くなかったことで、浜口の将来も踏まえ、宮﨑優介コーチが浜口と考えて下した決断だった。そのため、夏に続いてベスト4となったウインターカップでは、ベンチ入りこそしたものの、浜口がコートに立つことはなかった。
もちろん、選手であればコートに立ちたいという思いはあっただろう。それでもウインターカップではベンチから戦況を見守り、コートに立つ選手たちをサポートした。そしてウインターカップ後も完全復帰に向けて練習に励み、今年の1月末には「福岡県高等学校バスケットボール新人大会」で実戦復帰を果たす。
それでも、「県大会のときから復帰しましたが、伊良部由明、境さくら(ともに3年)、伊東友莉香(2年)らウインターカップを経験した3人と比べると、そのときはまだゲーム感がなく、少し(力が)落ちていました」と、宮﨑コーチは言う。だが、そこからコンディションを上げていき、3月18、19日に行われた「第53回 全九州高等学校バスケットボール春季選手権大会」では、「ゲームにマッチするようになってきたかなと思います」と、宮﨑コーチ。優勝した同大会では、チームのオフェンスが停滞したときなどに、悪い流れを断ち切るようなシュートを沈めて勝利に貢献していた。
とはいえ、九州春季大会では本格的に復帰してから日も浅かったこともあり、ドライブの鋭さや体のキレなどは本調子とまではいかず。宮﨑コーチも「春休み期間にいろいろとゲームできるので、インターハイ予選までにもう少し変わってくるかなと思います」と語り、今後の活躍に期待を寄せた。
昨年のベスト4を超えを目指す東海大付福岡。それには浜口の存在は必要不可欠となる。再び全国の舞台で暴れるためにも、まずは出場権争いが激しい福岡県予選をしっかりと勝ち抜きたいところだ。