2023.04.07

【高校バスケ注目選手2023】赤間賢人(藤枝明誠)「全国制覇を目指す絶対的エース」

シュート力の高さも赤間の魅力の一つ [写真]=伊藤大允
バスケットボールキング編集部

4月になり新学期がスタート。新チームには新入生も正式に加わり、インターハイ予選に向けて本格的にチームの強化が進んでいるころだ。バスケットボールキングでは2023年に注目したい高校生ケイジャーをピックアップ。高校バスケ界をけん引するエース候補生を紹介する。

文=入江美紀雄

ドライブを武器に真のオールラウンダーに成長中

 昨年の12月に開催された「SoftBank ウインターカップ2022 令和4年度 第75回全国高等学校バスケットボール選手権大会」準々決勝で実現した、インターハイベスト4の藤枝明誠高校(静岡県)と前年度王者、福岡大学附属大濠高校(福岡県)の一戦。この試合で28得点を挙げ、強豪を破る活躍を見せたのが赤間賢人だ。

 今年、最上級生にあった赤間はキャプテンに就任。卒業した先輩たちが成し遂げられなかった全国大会制覇を目指すことになった。そんな赤間の魅力は何なのか。 指導にあたる同校の金本鷹コーチに聞くと、「あのサイズ(188センチ)で力強いドライブに行けるところが一番」と語ってくれた。

 赤間は2年生のボヌ ロードプリンス チノンソとともに藤枝明誠のオフェンスの中心となる存在だけに、相手ディフェンスのマークを厳しくなることは想像に難くないが、そのドライブを生かして「そこから味方を活かすパスをさばけるようになればなおいいですね」と金本コーチは将来像についても言及。「相手の状況に合わせて自分の良さを出せるよになってほしい。それにボール運びやドライブでボールをなくさないのも評価の高いところ。これらを磨いてほしいですね」と期待を寄せる。

「彼(赤間)が伸びるかどうかは我々スタッフにかかっているかなと(笑)。ちょっと責任もあります」と苦笑いする金本コーチ。そんなコーチ陣の指導に対する赤間の姿勢は「素直ですね」ときっぱり。「そこが一番伸びる秘訣かなと思いますね。素直にやろうとするし、できなかったら自分で悔しがるので、そこですかね。人の言ったことを聞いて、自分にベクトルを向けてきちんとどうすれば上達するのかっていうのを考えていますね」。

 赤間のシュート練習を一度見てほしい。東海新人大会決勝のハーフタイム、赤間は3ポイントラインに沿ってポジションを移動しながらパスを受けて確かめるようにシュートを放った。すると、そのボールが次々にリングを射抜き、ミスがほとんどなかったことに驚かされた。

 ドライブ、シュート、そしてアシストに磨きをかけ、オールラウンダーとしての道を順調に突き進む赤間。今年の高校バスケ界をけん引する選手の一人であることに間違いはない。

赤間賢人(あかま・けんと)
183センチ/SF/直方市立植木中学出身(福岡県)
[写真]=伊藤大允

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