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【ウインターカップ注目選手】後藤音羽(浜松開誠館)「初の全国4強へ導く万能スコアラー」

U17日本代表のキャプテンとしてW杯にも出場した浜松開誠館の後藤音羽 [写真]=佐々木啓次
フリーライター

 9年連続10度目のウインターカップ出場を決めた浜松開誠館高校(静岡県)。今年の県予選決勝、1人で41得点を叩き出したのが背番号5の後藤音羽(3年)だ。

 アンダーカテゴリーの日本代表でも中心を担う彼女は、昨年の「FIBA U16女子アジア選手権大会2023」に続き、今年開催された「FIBA U17女子ワールドカップ2024」にも出場。U17女子ワールドカップではキャプテンを務め、全7試合でチーム最多となる平均15.7得点の活躍で日本をけん引した。

「代表ではキャプテンをやらせてもらいました。いろんな高校から選手が集まる中でチームをまとめることが難しかったですけど、積極的に声を出したりコミュニケーションを取ったりすることを意識して取り組みました。それは自分のチームに帰ってからも意識していて、苦しい時こそ周りに声を掛けるといったプレー以外の部分でも代表で学んだことを大事にしています」

 1年生のころから浜松開誠館の稼ぎ頭としてコートに立ってきた。本人が語るように、今年は強いリーダーシップを発揮して周りを鼓舞できるかどうかもチーム浮沈のカギを握る。身長はチームで最も高い179センチ。留学生にも負けないリバウンドでの奮闘も必要不可欠だ。

 とはいえ、最大の魅力は内外から得点を量産できるオフェンス力。179センチの身長でドライブ、3ポイントシュート、ポストプレーなど多彩な攻撃ができ、「マッチアップする相手によって外から攻めるのか、中で攻めるのかを判断することが多いですし、バランス良く攻めることを意識してプレーしています」と後藤。現在では「そのときの状況によって判断する力も身についてきていると感じています」と自身の成長を実感している。

多彩な攻めのパターンを持つ後藤の武器の一つがドライブ [写真]=佐々木啓次


 今夏のインターハイでは、のちに決勝進出を果たした岐阜女子高校(岐阜県)に敗れ3回戦で敗退した。目標に掲げるのは全国ベスト4。高校最後の集大成で大暴れなるか。

文=小沼克年