2023.09.05
「FIBAワールドカップ2023」は 8月29日に1次ラウンド最終戦が沖縄アリーナで行われ、日本代表(FIBAランキング36位)は89-109でオーストラリア代表(同3位)に敗戦。17-32位決定ラウンドに回ることになった。前々日にはフィンランド代表(同24位)を98−88で破り、2006年、日本で開催された世界選手権(旧ワールドカップ)予選リーグのパナマ戦以来の凱歌をあげた。さらにワールドカップ6度目の出場でヨーロッパ勢に初勝利するという金星を獲得するも、東京オリンピック銅メダル、南半球の強豪には試合開始からペースを握られた。
しかし、今大会の日本は諦めない。
「スタミナには自信がある。それだけの練習をしてきました」
試合後のミックスゾーンや会見で選手が口々にこの言葉を発する。トム・ホーバスヘッドコーチのもと、3カ月にも及ぶトライアウトを兼ねた強化合宿で鍛えられたメンバーの足は時計の針が進んでも止まることはなかった。前半で20点差をつけられたオーストラリア戦でも、第3クォーターには試合のテンポを上げた日本がゲーム主導権を握った。
現在、日本の屋台骨を支えているのがジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)と言っていいだろう。ホーキンソンにとってもワールドカップデビューの今回、試合が進むごとに日本のチームに貢献。特にリバウンドでは全選手中1位タイの1試合平均12リバウンドを叩き出している。
また得点について、初戦のドイツ戦こそ9得点に終わったものの、逆転勝ちを収めたフィンランド戦では28得点をマーク。さらにオーストラリア戦では33得点と試合を重ねるごとにパフォーマンスを上げてきている。
得点とリバウンド、さらには体を張ったディフェンスなど、ホーキンソンの存在感は増すばかりだが、心配なのは出場時間だ。3試合平均で33分出場、特にフィンランド戦が39分、オーストラリア戦が33分とほぼ出ずっぱりの状況と言える。
これについてホーバスHCも頭を痛めているようで、「ジョッシュ(ホーキンソン)の出場時間は何とかしたいんだけど…」と、会見で曇った表情を見せた。ただ、本人はあまり意に介していないようだ。
ベネズエラ戦を翌日に控えた8月30日、公開練習を行った日本代表は、その後、ホーキンソンがメディア対応を行った。
会見の冒頭、自身のコンディションに質問が及ぶと、「しっかりホテルで休めています。トレーナーの方々が自分の体に適したトリートメントをしてくれているので、明日の試合に向けていい準備ができています」と、ホーキンソンは笑顔を見せた。
さらに「パリオリンピックのキップを獲得するために、明日の試合にしっかり勝って、明後日の試合にも勝利してしっかり2勝したいと思います」と気合を入れた。
ベネズエラの印象を聞かれたホーキンソンは「日本と似ている点が多い」と分析。3ポイントの成功率が初戦のスロベニア戦が16/40で40パーセント、第2戦のカーボベルデ戦では12/32の37.5パーセント、第3戦のジョージア戦では6/25の24パーセントと次第に数字が悪くなっている。
「3試合目は疲れからか3ポイントが入ってなかったようですね。明日の試合も3ポイントを狙ってくると思いますが、落ちたところを自分がしっかりリバウンドを取って、セカンドチャンスを与えないことが重要だと思います」と、ベネズエラ戦でもゴール下を死守する覚悟だ。
文=入江美紀雄
2023.09.05
2023.09.03
2023.09.02
2023.08.30
2023.08.29
2023.08.28
2023.08.31
2023.08.31
2023.08.31
2023.08.31
2023.08.31
2023.08.30