2023.09.22
9月3日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」でパリオリンピックの出場権を獲得した日本代表が記者会見を実施し、チームを率いたトム・ホーバスヘッドコーチ(HC)が今大会を総括した。
1次ラウンドで過去11戦全敗だったヨーロッパ勢・フィンランド(同24位)から金星を挙げると、順位決定ラウンドではベネズエラ代表(同17位)とカーボベルデ代表(同64位)に連勝し過去最多の3勝。アジア最上位の最終順位19位となり、2024年に開催されるパリオリンピック出場権を獲得した。
自力で五輪出場権を獲得するのは、1976年のモントリオール大会以来48年ぶりの快挙。歴史を塗り替えたチームにはNBAプレーヤーの渡邊雄太(フェニックス・サンズ)や、インサイドで圧倒的な存在感を発揮したジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)、ゲームチェンジャーとなったチーム最年少の河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)、最年長の比江島慎(宇都宮ブレックス)ら、印象的な活躍を見せた選手が多数いたが、MVPを問われたホーバスHCは「全員です」ときっぱり。それぞれ役割を全うした選手たちを労った。
女子日本代表を東京オリンピック銀メダルに導いた戦術を男子日本代表にも持ち込んだホーバスHCは、「僕のバスケットは1人じゃないです。全員でやるチームバスケット。NBA選手がいてもチームプレーが必要だった。それは(渡邊)雄太もわかっていて、このスタイルに雄太も簡単に入った。そうすると全員の“特別な力”が使えるんですよ。ひとりスーパースターがいたら、みんな『彼は何をするんだ』って待つんですよ。でもこのバスケットは全員が迷わずに自分の力を使えます。全員がMVPです」と続けた。
“チームプレーが必要”というホーバスジャパンの大前提は、今大会を欠場した八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)も例外ではない。八村との今後のコンタクトについて問われたホーバスHCは、「彼がやりたいなら彼から声かけてくれればいいと思います」と切り出し、仮に八村が代表活動に参加することになったとしても「私たちのスタイルは変わらないです。彼が来るならうちのバスケをやらせます。当然彼には入ってほしいけど、彼が入らないならこのメンバーで良いチームを作りましょう。自信あります」と力強く語った。
今大会の目標だったパリオリンピック出場権獲得を果たしたチームのパフォーマンスについて、指揮官は「まぁまぁだね(笑)」と会場の笑いを誘いながらも、「本当にこのチームはスーパーチームですよ、間違いないです」ともコメント。ワールドカップでの快挙に胸を張りつつ、「このチームはまだわからない。天井がどこまであるか、まだわからないです。そこは楽しみです。(ワールドカップで)結果を出したけど、もっともっとできると思います。このチームはスーパーチームだけど仕事はまだ終わってないです。これからもっともっと良いバスケットを、40分間のバスケットを見せたいです」と選手たちに視線を送った。
パリオリンピック開幕まで約11カ月。「オーストラリア、ドイツ、アメリカに勝ちたいなら、細かいことをもっと上手くやらないと勝てない。そこをもっと練習します」とも語った指揮官。日本バスケットボールファンを熱狂させた3勝と同様、世界との差を痛感した2敗も成長の糧とする。
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