2020.01.31
思い返せば、昨年、2019年は日本のバスケットボール界にとって大躍進の一年になりました。
バスケットボールキングで取り上げたニュースで振り返ると、2月に男子代表がカタールを破り、自力では21年ぶりとなるFIBAワールドカップ出場を決めました。そして、3月31日には東京2020オリンピックの開催地枠出場が決定(のちに3x3代表の出場枠は男子代表のみに付与)。
そして6月にはNBAドラフトにおいて八村塁(当時ゴンザガ大学)がワシントン・ウィザーズに1巡9位に指名を受けます。これは現行の(30チームが2人指名する)ドラフト制度になってから日本人として初、もちろん1巡目指名も初めての快挙として、スポーツニュース以外でも大きく取り上げられたことは記憶に新しいと思います。
八村フィーバーとも言える盛り上がりは、NBAが開幕した10月以降も続くことになります。八村はダラス・マーベリックスとのチームオープニングゲームから25試合連続で先発出場を果たし、その間、1試合平均13.9得点5.8リバウンド1.6アシストという結果を残しており、主力選手に故障者が多いチームにあって、欠かすことのできない戦略になっていました。
また日本のバスケ界にとって記憶に刻みたいのが、12月15日(現地時間14日)、メンフィス・グリズリーズ対ワシントン・ウィザーズ。ウィザーズの八村塁とグリズリーズと2ウェイ契約を結ぶ渡邊雄太による、NBA史上初めての日本人対決が実現したことです。
第2クォーター開始1分47秒、グリズリーズの渡邊がコートイン。同4分4秒に放った3ポイントは得点に結びつかなかったが、直後にベンチに下がっていた八村がコートへ戻り、両選手が同時にNBAのコートへ。すると、中盤には八村のドライブからのジャンプショットを渡邊がブロックに飛んで阻もうと試みるマッチアップも実現しました。
現在八村は先月の17日(現地時間16日)に行われたデトロイト・ピストンズ戦で、リバウンド争いの際、同僚選手に股間を蹴り上げられそけい部負傷で戦線を離脱していますが、ここは焦ることなく万全な体調に戻してから復帰を目指してほしいところです(もとよりプレーヤーファーストのNBAでは無理して復帰させることもないと思いますが)。
忘れてはならいのが、9月にインドで行われたFIBA女子アジアカップで女子日本代表が4連覇達成したことです。特に4連覇のうち2017年、19年大会ではレギュレーションの変更により、世界2位(11月21日付)の実力を持つオーストラリアが今大会に出場するようになってからも連覇を続けたことは何よりも称賛に値するでしょう。また大会MVPには本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)が選ばれました。
女子代表のトム・ホーバスヘッドコーチは、東京2020オリンピックでの目標を「金メダル獲得」と設定しています。世界の強豪との切磋琢磨の中で着実に力を蓄えている女子日本代表。本番に向けての準備に抜かりはありません。
さあ2020年が明けました。今年は何と言っても東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。56年ぶりに日本で行われる夏季オリンピックでどのようなドラマが生まれるでしょうか。日本代表の活躍への期待は高まります。また、日本の地で繰り広げられる世界トップレベルの戦いも楽しみです。
バスケットボールキングではバスケットボールを愛する皆様により一層楽しんでいただけるよう、スタッフ一同、バスケットボールキングならではの味付けで数々のドラマをお届けしていきます。
今年も思いっ切りバスケットボールを楽しみましょう!
2020年1月元旦
バスケットボールキング編集長 入江美紀雄
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