2022.02.03

決意を新たにする三好南穂…「自分のプレーをしてチームの力になれれば」

二度の五輪出場経験を持つ三好が代表に同流 [写真提供]=日本バスケットボール協会
フリーライター

 3ポイントシュートを得意とする三好南穂(トヨタ自動車アンテロープス)は、2016年のリオデジャネイロに昨年の東京と、2度オリンピックに出場。東京オリンピック以降、恩塚亨ヘッドコーチが指揮を執ってからの女子日本代表活動には初の参加となった。

 その恩塚HCのもと、若手中心で臨んだ「FIBA女子アジアカップ2021」のメンバーには、トヨタ自動車でチームメートである馬瓜ステファニー山本麻衣がおり、「アジアカップのメンバーから、『出る時間が短くても、すごくきつい』というのは聞いていていました」と三好はいう。

 その上で、今回、合宿に参加した感想をこう語った。「短い時間の中でどれだけパフォーマンスを発揮ができるか、全力でできるかということが求められていて、そういったところは聞いていたとおり、きついなと思います。ですが、アジリティの部分、自分で考え、ディフェンスを見てプレーを決めるというのはトヨタ自動車でもやっていることなので、トヨタ自動車で感じている感覚でやっていることもあり、そこまで難しくは捉えていないです」

『世界一のアジリティ』を目指している女子日本代表は、2月に大阪で開催予定の「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022 予選」(以下ワールドカップ予選)を控える。その大会に向けての合宿には途中参加となった三好だが、「焦りなどは特になく、自分のプレーをして、それで12人に入ったのなら、チームの力になれればいいなと思っています」と語る。

 オリンピックでは、思うような出場時間は得られなかったものの、「試合に出られない時間が多かったのですが、ベンチのメンバーも一つになって、12人全員が同じ方向を向いていないと勝てないということが分かったので、気持ちが落ちないように、みんなで声をかけて、全員で勝ちに行こうという雰囲気にすることは心がけていました」と、昨夏は貴重な経験もした。

 恩塚HCは、女子日本代表候補選手の選考にあたり、「スペシャリストをポイントにした」と語っており、三好のプレーでいえば、やはり最大の武器は3ポイントシュートといえるだろう。本人も「強みは3ポイントシュートなので、ドライブにしても、まずは3ポイントシュートを狙ってからドライブをするなど、3ポイントシュートを軸に置くことは変わらずやっていきたいと思っています」と言う。加えて、「3ポイントシュートを狙うことは変わらないのですが、Wリーグでもプルアップジャンパーだったり、私がピックを使ったりするプレーをしていて、そこはオリンピックではやっていなかったことなので、そういったことも臨機応変にディフェンスを見てやれたらいいなと思っています」と攻撃の幅を広げることにも意欲を見せた。

 クレバーなプレーと勝負強さを兼ね備える三好。「苦しい時間帯にプレーで表現できる選手になれたら」と、チームのために、また理想の自分に近づくために、これからもまい進していく。

取材・文=田島早苗

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