2025.02.03

バスケ女子日本代表ゲインズHCが就任会見「スタンダードを取り戻したい」再建へ若手起用も示唆

女子日本代表のコーリー・ゲインズHC[写真]=バスケットボールキング
バスケ情報専門サイト

 日本バスケットボール協会は2月3日、女子日本代表(FIBAランキング10位)の指揮官に就任したコーリー・ゲインズヘッドコーチ(HC)の就任会見を開催した。

 アメリカ出身のゲインズHCは現在59歳。NBAや日本でのプレーを経て、指導者転向後も世界最高峰のWNBAとNBAで指導経験を持つ。女子日本代表には2009年にアドバイザリースタッフとして携わり、2016年にアドバイザリーコーチに就任。2022年から男子日本代表のアソシエイトコーチとしてFIBAワールドカップ2023、パリ2024オリンピックといった主要国際大会に帯同し、トム・ホーバスHCをサポートするとともにチームを支えてきた。

 ゲインズHCは東京2020五輪での快進撃を受けて女子日本代表がリスペクトされていたことに言及しつつ、「日本代表のスタンダードを取り戻したい」と何度もコメント。「すごく時間がかかることだとは思いますが、JBAと日本代表が一体となれば全員で必ず成し遂げられると思っています」と、女子日本代表の底上げを誓った。

 自身が目指すバスケットボールスタイルについては「整備されたカオス(Organized chaos)」と回答し、「スピードが速く強度のあるバスケットをミスなくこなしていくこと」と説明。これまで通りシューティングと機動力といった日本選手の強みを活かしつつ、「ハイエナジー、継続性、一生懸命プレーすること。日本人の特性ではありますが、しっかり選手に求めていきたい。この3つを持つ選手を探してチームを作っていきたい」と話した。

 なお、女子日本代表は今年7月にFIBA女子アジアカップ2025への参戦を控えており、これから選手選考も含めたチーム作りを進めていく段階だ。ゲインズHCは女子ユニバーシアード日本代表の練習を視察し、「可能性がありそうな選手を見つけることができました」と若手選手にも熱視線を送っているという。アジアカップでは2大会ぶりの王座奪還がかかるが、「大きな大会なので、結果を求めるのももちろんですけど、若い選手をどのようにチームに融合して経験を積ませていくかということにも重きを置いて戦っていきたいと思います」とも語った。

 チームビルディングの際にはコミュニケーションを重視し、国外でプレーする日本代表資格を持つ選手の招集や、世界の潮流を読んで柔軟にスタイルを変える姿勢も示したゲインズHC。具体的なチーム目標の明言は避けていたものの、「スタンダードを取り戻すために、全力で職務についていきたい」と語るなど、随所に向上心を滲ませた。

女子日本代表の関連記事

日本の関連記事